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「石炭」シェア6割…中国の「工業原料」等の輸入元として不可欠な存在
中国がインドネシアから輸入しているモノを見ると(図表14)、第1位が「工業原料類」、第2位が「エネルギー類」、第3位が「食品類」で、合計すると9割を超えます。そして「機械・部品」「電気機器・部品」「輸送機械・部品」「精密機械・部品」などは数%に過ぎません。
「工業原料類」のうち石炭は、中国から見るとインドネシアが第1位の輸入元で、そのシェアは6割もあります(図表15)。さらにアルミニウムやEV(電気自動車)用電池の主原料となるニッケルといった卑金属(ベースメタル)およびその製品が極めて多いのも特筆すべき点です。
また「エネルギー類」の輸入元としては、サウジアラビアなどの中東産油国、ロシア、米国、オーストラリアなどが目立ちますが、インドネシアからも6%ほど輸入しています。同様に「食品類」の輸入元としては、ブラジル、米国、カナダなどが目立ちますが、実はインドネシアも5%ほどを占めています。
このように中国にとってインドネシアは、「工業原料類」の輸入元として重要な位置にあるのに加えて、食糧安全保障上もエネルギー安全保障上も極めて重要です。
しかも、製造業の結びつきも深まりつつあります。インドネシアは前述のようにニッケル資源が豊富な国で、これまでは鉱石のまま輸出していたので、中国にとって工業原料類の供給元に過ぎませんでしたが、インドネシア国内にニッケル精錬工場を建設し、さらにはそれを載せたEV(電気自動車)も自国内で生産すべく、投資を積極的に誘致するなど製造業の強化を図っているからです。
インドネシアにとって中国も、「生活用品類」等の重要な供給元
一方、インドネシアにとって中国は、「生活用品類」や工業製品・部品・素材の重要な供給元です。
インドネシアが中国から輸入しているモノを見ると(図表16、ここでは中国からインドネシアへの輸出を表示)、中国が伝統的に強みを持つ「生活用品類」が16%を占めます。それを除くほとんどは工業製品・部品・素材です。「工業原料類」、「機械・部品」、「電気機器・部品」、「輸送機械・部品」、「精密機械・部品」を合わせるとおよそ8割を占めています。
10年ほど前(2010年)にはこの比率が7割ほどでしたので増加傾向にあります。特に「工業原料類」と「電気機器・部品」の増勢が顕著です。
ただし、前述した国内製造業の育成が軌道に乗ってくれば、インドネシアにとっての中国の位置づけも変化していくでしょう。



