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ロシアにとっては中国が「最大の貿易相手国」だが…
ロシアと中国の貿易関係を見ると、中国側の統計(2021年)ではロシアへの輸出が676億ドル(図表8)、ロシアからの輸入が784億ドル(図表9)で、中国から見て108億ドルの輸入超過(ロシアの輸出超過)となっています。ここ数年はこの傾向が続いており、ロシアは多くの西洋諸国とは違って、対中貿易が黒字です。
ロシア側の統計で貿易相手先の内訳を見ると(図表10、11)、輸出・輸入とも中国が最大の貿易相手国となっています。
2000年代前半のロシアは、ソ連崩壊後、かつてのソ連構成国で結成された独立国家共同体(CIS)内や欧州諸国との結びつきが強かったため、貿易もEUが50%前後、CIS諸国が15%前後を占めていました。
現在(2021年)もCIS諸国は12%前後のシェアを維持していますが、EUは30%台までシェアを落としました。一方、5%前後だった中国が18%前後までシェアを拡大し、米国のおよそ4倍の貿易量(輸出量+輸入量)となりました。なお、2022年にロシアがウクライナに侵攻したあとは、西洋諸国の経済制裁もあって、中国との貿易が一層そして急激な伸びを示すものと思われます。
一方、中国側の統計で貿易相手先を見ると、ロシアは2.4%と米国の5分の1に過ぎない一方、米国が最大の貿易相手国で12.5%を占め、次いで日本が6.1%、韓国が6.0%などとなっています。したがって、ロシアから見た中国と、中国から見たロシアは、経済上の重要性という点で大きな違いがあると言えるでしょう。




