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ドイツでも屈指の「バイエルン州の産業クラスター」
バイエルン州は、自動車、機械、電機を主力産業とし、2022年のGDP成長率が2.1%(ドイツ全体が1.8%)と、産業クラスターが最も成功したと言われている州である。バイエルン州の面積は北海道より少し狭く、人口は東京都より若干少ない。
同州では、産業クラスターのマネジメントを行う企業として、1995年にバイエルン・イノバティブ(Bayern Innovativ GmbH)社をニュルンベルクに設立した。州政府が主導、政財界・学会が協力した。同州では20ほどの産業クラスターが活動している。
各産業クラスターには、州政府から基本予算と特別交付金が出ているが、研究開発やプロジェクトに与えるのでなく、運営のための支援である。
たとえば、メディカルバレーEMNは、医療機器メーカーが集積しているバイエルン州において、州政府が重点的に力を注いでいる産業クラスターである。バイエルン州内にある複数の大学と研究所が参加して、技術支援を行っている。
グローバル化に向けての取り組みとしては、バイエルン州政府海外代表事務所の活用、海外視察への参加、国際展示会への出展、訪独する海外からの視察団や専門家グループとの交流を行っている。中には、バイエルン州への企業誘致も行っている産業クラスターもある。
同州の産業クラスターの支援を受けて隠れたチャンピオンとなった企業は、空港や店舗のカートのヴァンツル社の他、業務用食洗機のウィンターハルター(Winterhalter)社、車のヒーターやサンルーフのベバスト(Webasto)社、業務用オーブンのラショナル(RATIONAL)社などがある。
ちなみに、バイエルン州で生まれた世界的技術としては、1892年のディーゼルエンジン、1895年のレントゲン、1952年のねじ込み式スタッドのスパイクシューズ、1968年のICカード、1995年のMP3フォーマットなどがある。
バイエルン州に限らず、ドイツ国内には州ごとにたくさんの産業クラスターが形成されており、ドイツの連邦政府は産業クラスター間の競争を促進している。
岩本 晃一
経済産業研究所 リサーチアソシエイト
元日本生産性本部 上席研究員
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