(※写真はイメージです/PIXTA)

近年、家計や育児を夫婦で担うことが当然になりつつある一方で、義両親世代との価値観のズレに悩む声はあとを絶ちません。とくに「女性は家を守るべき」「男が稼ぎ、女は支えるべき」といった“昭和的ジェンダー観”は、言葉や態度の端々ににじむことが多く、本人に悪気がない場合でもトラブルの火種になることがあります。

「家事も育児も中途半端」義父の“地雷ワード”

都内在住の西田真帆さん(仮名・34歳)は、外資系企業で働く正社員。年収は約680万円で、同じく正社員の夫(36歳)と育休明けの1歳児を育てる共働き世帯です。

 

ある日、義父母が孫の顔を見に訪れた際、食後の片付けをしていた真帆さんに、義父が何気なくこう言いました。

 

「女が仕事なんかしていたら、家事も育児も中途半端になるだけだぞ。やっぱり“家庭を守る”のは女の役目じゃないのか」

 

その瞬間、真帆さんの手は止まり、言葉を失いました。

 

夫は少し焦った様子で話題を変えようとしましたが、義父は続けて、

 

「おまえも昇進だなんだと無理して働かせるより、真帆さんに家のことを任せたほうが、子どものためにもいいと思うがな」

 

と真顔で語ったのです。

 

その場では何も言い返さなかった真帆さん。しかし、義父母が帰ったあと、夫に静かにこう告げました。

 

「明日、あのお義父さんにこれ、送っておいて」

 

差し出したのは、源泉徴収票のコピー。額面には、夫の年収よりも100万円以上高い金額が記されていました。

 

「数字を出さなければ理解できないなら、数字で見せるしかないと思ったんです。感情的に言い合うのも虚しくて」

 

夫は少し戸惑いながらも、「たしかに今の時代、価値観をアップデートしてほしいね」と納得し、後日“やんわりとした説明”を義父に伝えたそうです。

 

現在では、多くの家庭で共働きが当たり前となり、女性も仕事を通じて家計を支える存在として重視されています。とくに都市部では、子育てや住宅ローン、教育費など複数の支出が重なるため、夫婦それぞれの収入が生活を支える柱となっています。

 

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