資産5,000万円だが実家暮らし…「家を出る意味がない」
38歳の会社員・Aさんは、東京都内の実家で暮らしています。これまで一度も一人暮らしをしたことはないといいます。
年収は520万円。特別高収入というわけではありませんが、職場はホワイトで、残業はほぼゼロ。それでもAさんが出ていく気がない理由は明確。「コスパが悪いことはしない」からです。
「家には毎月6万円、ボーナス時に10万円ずつ。自分の洗濯や掃除はやっています。快適に住める家があるのに、一人暮らしをして家賃や光熱費を払う意味がわからないので」
合理性を追求した結果だと話します。
実家暮らしで浮いたお金と時間を、徹底的に投資に回した
Aさんは20代のころから投資をスタート。実家暮らしで固定費を抑えられたことで、種銭づくりに集中できました。
「当時は月3万円だけ家に入れていました。同僚が“家賃キツい”と言ってる横で、僕はインデックス投資と高配当株を淡々と買ってましたね」
約15年の積み上げで、資産は5,000万円を突破しました。一方で、「その年で実家?」など、独身で実家暮らしには、いまだ偏見が残ります。最近も、久しぶりに会った同級生からこんな言葉をかけられました。
「お前、いい加減自立しろよ。親も元気なんだろ?」
Aさんは苦笑いでスルー。心の中では「貯金ゼロで“自立”って言うの、逆に勇気あるな……」と思ったとか。
“子ども部屋おじさん”は、むしろ戦略的な選択に?
かつては「パラサイト」「子ども部屋おじさん」など、“負け組”的な表現をされることもあった実家暮らし。しかし今、30代・40代で実家暮らしをすることは珍しくなくなっています。
住宅費の高騰、老後不安、共働き増加の時代――合理性を重視する人ほど、ライフスタイルの見直しが進んでいます。Aさんにとって実家暮らしは、精神的・経済的余裕と、未来の備えを両立する戦略でした。
賢い選択ではありますが、Aさんにも弱点はあります。
「正直、快適すぎて“家庭を築く覚悟”みたいなものが育ちにくいのは事実です。3食付き、家族の会話付き、お金の心配なし。そりゃ結婚のハードルも上がりますよ。婚活市場でいえば、実家暮らしは地雷らしい。それだけが少し悩ましいですね」
“実家暮らし=負け組”の時代は終わりつつあります。ただし便利すぎる環境は、人生設計の幅を狭める可能性も。合理性と、人生の機会コスト。何を優先するかは、自分が決める――そんな時代なのかもしれません。
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