「市場を奪うな」と脅迫まがいの文書も…逆境の豆腐店が“本場”に出店。月商1,700万円の人気店を作れたワケ

「市場を奪うな」と脅迫まがいの文書も…逆境の豆腐店が“本場”に出店。月商1,700万円の人気店を作れたワケ

スーパーや大口取引先に依存し、価格決定権を持てない経営に悩んだことはないでしょうか。あるいは、業界の「本場」からの圧力や理不尽な批判に苦しんだり……それは事業の未来に対する危険信号かもしれません。本記事では、平川大計氏の著書『逆転の“最弱商材”豆腐屋ブランディング』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋・再編集して、「本場ではない」と排除されかけた地方の豆腐屋が、あえて“本場”に自社店舗を出店するという逆転の戦略で、月商1,700万円の行列店を作り上げたブランディング・ストーリーについて解説します。

ゴールドオンライン新書最新刊、Amazonにて好評発売中! 

データで読み解く「日本経済」のリアル【エンタメ・スポーツ・事件編】
宅森昭吉(著)+ゴールドオンライン(編集)

データで読み解く「日本経済」のリアル【季節&気象・マインド・おもしろジンクス編】
宅森昭吉(著)+ゴールドオンライン(編集)

富裕層の資産承継と相続税 富裕層の相続戦略シリーズ【国内編】
八ツ尾順一(著)+ゴールドオンライン(編集)

 

シリーズ既刊本も好評発売中 → 紹介ページはコチラ!

 

出店場所を嬉野にして本物としての価値を高める

温泉湯豆腐の発祥地は嬉野であり、私たちの会社があるのは隣町の武雄です。本場はあくまで嬉野であって、武雄は違うと言われると、私たちとしても反論し難いのが現実でした。実際、こうした背景による苦い経験があり、それが自社店舗を出店する大きな動機となっています。

 

その経験を端的にいえば、「地域からの排除」でした。隣町の武雄の豆腐屋である私たちが温泉湯豆腐を始めるにあたって、嬉野の関係団体に了解はとっていたものの、私たちの温泉湯豆腐が通販で大きく売上を伸ばしたことに対し、一部で反発が生まれたのです。私たちは生き残るために必死にやってきたのですが、彼らからは、本場ではない武雄の豆腐屋が、嬉野名物の市場を奪っていると受け取られたのでしょう。やがて嬉野では、温泉湯豆腐の定義を改めて設定しようという動きが始まり、私たちのような嬉野以外の事業者を排除する意図が見え隠れする状況に至りました。

 

さらに、差出人不明の嫌がらせとも思える文書が届くようになりました。「武雄の豆腐屋が、嬉野の温泉湯豆腐を製造・販売するのは不適切だ」といった主旨の内容で、私たちの会社だけでなく、保健所や取引先のスーパーなどにも同様の文書が送付されました。その頻度は次第に増し、内容も私個人に関する誹謗中傷や脅迫めいたものへとエスカレートしたため、最終的には警察に相談するに至りました。

 

送り主は最後まで特定されませんでした。匿名の文書である以上、真正面から相手にする必要はありませんが、それでも私たちの温泉湯豆腐が「本物ではない」と扱われかねない状況に、強い危機感を抱くようになりました。そうした背景から、私は是が非でも嬉野に自社店舗を構えなくてはならないと強く思うようになります。本場である嬉野に店舗を持つことによって、商品の正当性を明確にし、ブランド価値を一層高めることにもつながると確信したからです。

 

銘菓を扱う和菓子メーカーのなかには、店舗そのものがブランドの象徴として親しまれているケースも少なくありません。中小メーカーであっても、魅力的な自社店舗があれば、それが〝名刺代わり〟となり、ブランドの信頼度や認知度を高めることができます。以前、福岡の百貨店で催事をしているとき、「佐賀県の武雄から来ました」という話をすると、お客様は「どこどこにあるお店ね」と私たちよりも規模の小さい店舗を構えた豆腐屋のことを話されていました。このときの経験を通じて、どんなにスーパーに商品を卸していてもあまり認識されないけれど、店舗があると規模が小さくても認識してもらえるんだということを痛感しました。

 

また、雑誌で通販の温泉湯豆腐が紹介された際に、それを見られたお客様から、「席の予約は可能ですか」といった問い合わせをいただいたことがあります。そのお客様は、通販商品を提供する飲食店が存在するものと自然に想像していたのです。こうした経験からも、自社店舗の必要性を改めて認識しました。

 

さらに、2007年頃からは通販の売上の伸び率にも変化が見られました。それまでは前年比130~150%と右肩上がりでしたが、次第に110%程度へと鈍化していったのです。年々、売上規模が拡大していたことを考えれば当然の変化ではありますが、再び成長を促すための新たな施策が求められていました。実際、自社店舗の出店を検討し始めたのは、私が社長に就任する2006年以前からでしたが、こうした業績の変化も後押しとなり、「必ず出店する」と強く心に誓ったのです。

 

 

【関連記事】

■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】

 

■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】

 

「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】

 

逆転の“最弱商材”豆腐屋ブランディング

逆転の“最弱商材”豆腐屋ブランディング

平川大計

幻冬舎メディアコンサルティング

経営者必読!地場産業を活性化させるブランディング戦略をお届け。 倒産寸前の豆腐屋を立て直す「豆腐屋ブランディング」ストーリー、“最弱商材”の鮮やかな逆転劇。 地元の産業を守りたいと願う人や、地域ビジネスに挑…

カインドネスシリーズを展開するハウスリンクホームの「資料請求」詳細はこちらです
川柳コンテストの詳細はコチラです アパート経営オンラインはこちらです。 富裕層のためのセミナー情報、詳細はこちらです 富裕層のための会員組織「カメハメハ倶楽部」の詳細はこちらです オリックス銀行が展開する不動産投資情報サイト「manabu不動産投資」はこちらです 石福金属工業のお知らせ エンパワー2月5日セミナーへの誘導です 不動産小口化商品の情報サイト「不動産小口化商品ナビ」はこちらです 特設サイト「社長・院長のためのDXナビ」はこちらです 一人でも多くの読者に学びの場を提供する情報サイト「話題の本.com」はこちらです THE GOLD ONLINEへの広告掲載について、詳細はこちらです

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録