メイン銀行の営業本部長が飛んできて、平謝り
前回、メイン銀行がその立場を失った事例を紹介しました。メイン銀行という思い上がりをたてに、融資シェアを100%にすることを狙ったものの、逆に全て失い、0%になってしまった、という事例でした。まさに、「倍返しだ!」を、されてしまったのです。
その直後です・・・・。その元メイン銀行が、死にものぐるいの戦いに出てきたのです。
当然、この一件は、すぐに元メイン銀行の上層部に届いたようで・・・、
「本部からすぐに連絡が入り、翌日に営業本部長が飛んできましたよ!」
とのことでした。
「とにかく、もう一度、くわしく話を聞かせてくれませんか!」
経営者は、事のいきさつを話しました。それを聞いた営業本部長は、
「誠に申し訳ございません! こちらがお客様の立場で考えず、メイン銀行として、タカをくくっていた、当然の結果です!」
「そうですよね、ウチが何も悪いわけではないですよね?」
「めっそうもございません! 100%、我々の責任です!」
「私も〇〇支店長にウラミがあるわけではないので、 別に処分などしていただかなくて結構ですよ」
「いやいやいやいや、そういうわけにもいかないんですよ!」
「だって、御行からすれば、〇億なんて、返済されても、どうってことない金額でしょ?」
「いやいやいや、ウチにとってはもう、大きな金額です!」
という、やりとりになったそうです。
「借りなくてもいいから、融資枠を残してください」!?
しかし・・・、今回の件は、100%、私どもが悪うございました、と、認めたものの、簡単には引き下がりません。営業本部長が出てくるには、それなりのワケがあります。
「せめて、私どもの融資枠だけでも、残していただけませんでしょうか?」
「えっ????? どういうことですか?」
「いやもう、借りなくてもいいので、当座貸越枠だけでも、残していただけませんでしょうか?」
「そんなこと言われても、借りる必要ありませんよ?」
「いやいやいや、金利はかなり低くさせていただきますし、借りなくても結構ですから!」
と、生き残りをかけて、元メイン銀行も、必死のパッチです。しかしこの
「借りなくてもいいから、枠だけでも残してください!」
という裏には、銀行の、懲りない下心があったのです。
(次回につづく・・・)