(※写真はイメージです/PIXTA)

電気・ガス料金の値上がりが続くなか、高齢の一人暮らし世帯にとって、冬の生活費は深刻な問題です。年金だけでは毎月の固定費や食費をまかなうだけで精一杯で、「暖房をつけない」「風呂を控える」といった“我慢の節約”を日常的に強いられている人も少なくありません。国や自治体による支援策もあるものの、それに気づけなかったり、申請をためらったりするケースもあり、見えにくい“生活の困窮”が静かに広がっています。

「つらいとか、情けないとか、そういう感情よりも」

昌代さんは言います。

 

「生活保護を受けるほど困ってはいない、って言われるかもしれない。でも、余裕は全くないんです。たとえば急にガス給湯器が壊れたら、もう終わりですよ」

 

年金月12万円は、生活保護基準よりは上に見えるかもしれません。しかし、東京都内の最低生活費基準(月約13万4,000円※2024年度モデル)と照らし合わせると、実際には不足しており、貯蓄を取り崩さなければ生活が成り立たない水準です。

 

医療費の一部負担や、物価の高騰が重なれば、生活保護に該当しない層こそ“制度の狭間”に取り残されやすいのが実情です。

 

「若いときは“歳をとっても自分でなんとかする”って思っていたんですよ。でも、想像よりお金がかかるし、想像より“何をあきらめるか”を考える生活になるんですね」

 

昌代さんはそう言って笑います。

 

「つらいとか、情けないとか、そういう感情よりも、“次の冬どうするか”のほうが大事」

 

この冬も、昌代さんは電気毛布を出すタイミングを見計らいながら、今日のお風呂をどうするかを考えています。

 

昌代さんのように、「声をあげない我慢」を日々繰り返している高齢者は少なくありません。「制度の対象」ではないけれど、あと一歩で生活困窮に陥る“予備軍”は、これからも増えていくでしょう。

 

“入浴を我慢する生活”――。誰にとっても起こりうる、老後のリアルがここにあります。

 

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