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食費は倍増…ぽっかり空いたリビングでの「一人暮らし」
自宅に戻った田村さんを待っていたのは、ぽっかりと穴が空いたようなリビングでした。
朝食はコンビニで買ったパン、夕飯は近所の食堂で済ませるように。冷蔵庫は空っぽになり、光熱費はさほど変わらないのに食費は倍増……。毎月の支出がジワリと増えていくのを、肌で感じます。
「あのとき、あんな言い方しなければ……」
そう思っても、後の祭りでした。
老後生活を崩壊させる“熟年別居”の経済リスク
熟年期の別居や離婚は、心のダメージだけでなく、家計にも深刻な影響を与えることがあります。
夫婦2人で想定していた生活費は、1人になっても半分になるわけではありません。令和4年の総務省「家計調査年報」によれば、60代・夫婦二人世帯の平均支出が月約26万円なのに対し、単身無職世帯でも月約15.7万円かかります。むしろ、これまで妻が担っていた家事を外食や中食で補うことになれば、支出が以前より増えるケースも珍しくないのです。
さらに、別居期間が長期化し、将来的に離婚に至れば、資産や厚生年金を分割しなければならない可能性もでてきます。
老後資金が充分にあるように見えても、「想定外の出来事」一つであっという間に計画は崩れます。老親の介護や看取りのために夫婦のどちらかが実家に戻ることは、これからの時代、決して珍しいことではありません。
老親の面倒をみるための別居は仕方がないことですし、もしお互いに相容れない価値観を持っているのに無理をする必要もありません。しかし、無用な争いを避けるためには日ごろからのコミュニケーションが大切です。パートナーの想いも尊重して応援し、良好な関係性を維持できるようにできるといいですね。
現状の2人きりの生活だけで老後の資金計画を検討するのではなく、余裕を持って、必要に応じて就労の計画をも検討するなどの努力が最大の防衛策といえるでしょう。
小川 洋平
FP相談ねっと
ファイナンシャルプランナー
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