(※写真はイメージです/PIXTA)

相続は、家族が知っていると思い込んでいた「お金の流れ」を、思わぬ角度から照らし出します。遺言や分割協議が終わったはずの財産でも、名義や権限の取り扱い次第では“見えないところ”で動き続けることがあります。本記事では、祖父の死から7年後、家族が偶然見つけた通帳の記録から発覚した「予想外の人物による入出金」と、その背景にある制度や実務のポイントを見ていきます。

「予想外の人物」を悪者にしないために

三谷さんはこう振り返ります。

 

「“お金を動かしていた”と聞くと身構えますが、祖母の生活は実際に支えられていた。問題は善意と実務の境界線が曖昧だったこと。ルールを作って共有すれば、不信感は消えていきました」

 

相手を悪者にするのは簡単です。しかし、私的委任が機能したからこそ在宅生活が続いた側面もある。感謝と検証を同時に行う視点が、円満な見直しには不可欠です。

 

相続が一度片付いても、高齢期の財産は「日々の暮らし」によって動く——ここに落とし穴があります。代理人カード・私的委任・謝礼はいずれも違法ではありませんが、権限の範囲、報告、保存書類が整っていないと、のちの相続で疑念や紛争の火種になりえます。

 

●入出金の見える化(明細・領収書・月次報告)

●大口は家族同席・書面保存

●任意後見や見守り契約など“監督”の導線

●税務と遺留分を意識した謝礼水準の管理

 

この4点を押さえれば、「予想外の人物」が関わるケースでも、家族の安心と本人の尊厳を両立できます。通帳が語るのは“疑い”ではなく“暮らしの軌跡”。制度に沿ったルール作りが、その軌跡を未来に引き継ぐもっとも確かな方法なのです。

 

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