(※写真はイメージです/PIXTA)

長年連れ添ってきた夫婦にとって、定年退職は“新たな暮らしのスタート”とされます。旅行、趣味、庭仕事――「これからは夫婦でゆっくり」と期待する一方で、実際には会話が減り、生活リズムが合わず、すれ違いが深まっていく例も少なくありません。厚労省の統計でも、60代以降の熟年離婚・別居は年々増加しています。「老後は一緒に穏やかに」――その願いが、突然の“別れ”に変わった夫婦の姿を見ていきます。

経済的には“損”でも、精神的には“限界”

夫婦は今も離婚はしていませんが、完全に別居状態です。生活費の仕送りや連絡も最低限。

 

「家計は完全に分けているし、年金の年金分割もしていない。離婚届を出したわけではないけれど、“気持ち的には婚姻関係が終わった”って感覚ですね」

 

家賃や光熱費などを考えれば、別々に暮らすのは非効率で、家計的には明らかに損です。

 

「でも、あの人にとっては“経済より精神的な限界”だったのかもって、今なら思います。私も、“同じ空間にいるストレス”を感じていたから…」

 

一方で、「離婚はしないが、心は離れている」——そんな“サイレント別居”の熟年夫婦も増えています。経済的な理由などから同居を続けながら、互いに関心を失ったまま暮らすケースです。

 

その背景には、

 

●年金や持ち家を維持するため「法律上の婚姻は継続」したまま

●精神的な距離や生活リズムのズレによる“穏やかな断絶”

●年金分割や財産分与を回避・先送りしたい心理

 

などがあると指摘されています。

 

さらに、単身高齢者の住宅問題も深刻で、高齢男性の単身入居には保証人や収入証明のハードルも。今回のように「旧勤務先の社宅」や「実家の空き家」など、“家賃ゼロor格安”の選択肢があることでようやく実現できているケースも多いのです。

 

現在、美津子さんは月13万円の厚生年金で生活しています。食費・光熱費・管理費・医療費などを差し引くと、「旅行」や「趣味」に使える余裕はほとんどありません。

 

「一人暮らしも楽じゃないけど、気を遣わずに過ごせるのは正直ラクです。もしあの人が“帰りたい”って言ってきたら……うーん、“月に一度なら来てもいいかな”って思うかもしれませんね」

 

ふたりきりの老後。理想は“寄り添って穏やかに”かもしれませんが、現実には“無理なく暮らせる距離”を模索する人も増えています。

 

【関連記事】

■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】

 

■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】

 

「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】

 

カインドネスシリーズを展開するハウスリンクホームの「資料請求」詳細はこちらです
川柳コンテストの詳細はコチラです アパート経営オンラインはこちらです。 富裕層のためのセミナー情報、詳細はこちらです 富裕層のための会員組織「カメハメハ倶楽部」の詳細はこちらです 不動産小口化商品の情報サイト「不動産小口化商品ナビ」はこちらです 特設サイト「社長・院長のためのDXナビ」はこちらです オリックス銀行が展開する不動産投資情報サイト「manabu不動産投資」はこちらです 一人でも多くの読者に学びの場を提供する情報サイト「話題の本.com」はこちらです THE GOLD ONLINEへの広告掲載について、詳細はこちらです

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録