(※写真はイメージです/PIXTA)

AI時代において従来の「安く買って高く売る」ことを目的とした「売買型株式投資」ではなく、企業の本質的価値と向き合い、長期的に成長を支える「オーナー型株式投資」が成功の鍵を握ります。本記事では、奥野一成氏の著書『武器としての投資~AI時代を生き抜く資産とキャリアの築き方~』(KADOKAWA)より、お金と仕事の不安を全解消に導く「オーナー型株式投資」の基本や投資家としての心得を解説します。

ゴールドオンライン新書最新刊、Amazonにて好評発売中! 

『司法書士が全部教える 「一人一法人」時代の会社の作り方【基本編】』
加陽麻里布(著)+ゴールドオンライン (編集)

『富裕層が知っておきたい世界の税制【カリブ海、欧州編】』
矢内一好 (著)+ゴールドオンライン (編集)

『司法書士が全部教える 「一人一法人」時代の会社の作り方【実践編】』
加陽麻里布(著)+ゴールドオンライン (編集)

シリーズ既刊本も好評発売中 → 紹介ページはコチラ!

ランチの誘いより株式売却を優先させる火曜日

寝不足の朝、重要なプレゼンテーションの準備に追われるが、市場の寄り付きが気になり、つい証券アプリを開いてしまう。株価チャートを見ながら「ここは損失が出る前に売るべきかどうか……」と迷いながらも、意識を仕事に戻す。

顧客との商談は順調に進み、成功裏に終わる。その後ランチに誘われるが、「午後の予定があるので」と断ってしまう。実際には、相場の動向をチェックしたかっただけなのだが。昼食を簡単に済ませ、スマホを確認すると「午後下落の可能性あり」との投稿を見つけ、慌てて売却を進める。「今ならまだ少しは益が乗っているはずだ」と自分に言い聞かせるのだった。

午後はプレゼンテーション資料の修正に取り組むが、売却後の株価が気になり、なかなか集中できない。夕方、上司から「明日の会議資料はどうなった?」と尋ねられ、慌てて「あと少しで仕上がります」と答え、残業を覚悟する。

夜、帰宅後、毎月1万円を支払っているオンラインサロンにログイン。著名投資家の講義を聞くが、内容はSNSやYouTube と大差ない。それでも「特別な情報を得ている」という満足感を覚え、注目銘柄のチャートを眺めるうちに、また就寝時間が遅くなってしまう。
 

利益確定も夜中まで値動きを凝視する水曜日

寝不足の朝、W氏は真っ先に証券会社のサイトにログイン。2週間前に新NISA枠で購入したS&P500インデックスファンドが順調に値上がりしており、迷わず売却オーダーを出す。「非課税で利益を確定できるなんて、本当にラッキーだ」と優越感に浸りながら、仕事の準備に取りかかった。

今日は午後に重要な社内会議が控えているが、昨日の残業で資料はほぼ完成している。午前中は集中して最終調整を行い、無事に発表を終えた。上司やチームメンバーからの評価も上々で、W氏は「今日は仕事にしっかり向き合えた」と安堵する。

しかし、会議後に上司から誘われた慰労会を兼ねた飲み会は「今日は用事があるのですみません」と断ってしまう。というのも、売却益がどれくらい出るかが気になっていたからだ。「会社のメンバーと飲みに行っても時間とお金が減るだけ」と感じている。

帰宅後、再びスマートフォンを手に取り、次の投資先を模索する。「売却益をどのセクターに振り向けるべきか?」と考えながら、インフルエンサーの最新投稿をチェック。やがて米国市場がオープンし、値動きを凝視する時間が始まる。結局、夜遅くまで相場の動向に一喜一憂し、翌朝には目の下にクマを作る羽目に。
 

「塩漬け銘柄」発覚に、動揺を隠せない木曜日

木曜日の朝、W氏は満足感とともに目を覚ました。前夜の米国市場は予想以上に上昇し、売却オーダーを出していたS&P500インデックスファンドの価格もさらに値上がりしていた。新NISA枠での取引だったため、売却益に税金がかからないことを改めて確認し、「いいタイミングで売った」と自分の判断を誇らしく思う。

しかし、W氏の頭にはもう一つの悩みがあった。それは、数カ月前に購入した個別銘柄の存在だった。購入時は「確実に上がる」とインフルエンサーが言っていたが、実際には買値を大きく下回り、「塩漬け」の状態になっていた。参考にしていたインフルエンサーの投稿からは、その銘柄のコメントは姿を消している……。

「このまま損切るべきか、それともナンピン(株価が下落した時に買い増す行為)を入れて平均取得価格を下げるべきか……」というとりとめもない考えが、業務時間中もときおり頭をよぎるのだった。

 

【12/18(木) 『モンゴル不動産セミナー』開催】

坪単価70万円は東南アジアの半額!! 都心で600万円台から購入可能な新築マンション

次ページ幸せとは…虚しさが襲ってくる週末

※本連載は、奥野一成氏の著書、『武器としての投資~AI時代を生き抜く資産とキャリアの築き方~』(KADOKAWA)より一部を抜粋・再編集したものです。

武器としての投資

武器としての投資

奥野 一成

KADOKAWA

AIに代替されない人材としてのスキルも、資産形成の個人金融ポートフォリオも、“企業の成長に参画する投資”を続けるだけで手に入る! 「金利のある世界」「AIのある世界」という新たな経済環境を前提に、あらためて投資と労…

カインドネスシリーズを展開するハウスリンクホームの「資料請求」詳細はこちらです
川柳コンテストの詳細はコチラです アパート経営オンラインはこちらです。 富裕層のためのセミナー情報、詳細はこちらです 富裕層のための会員組織「カメハメハ倶楽部」の詳細はこちらです 不動産小口化商品の情報サイト「不動産小口化商品ナビ」はこちらです 特設サイト「社長・院長のためのDXナビ」はこちらです オリックス銀行が展開する不動産投資情報サイト「manabu不動産投資」はこちらです 一人でも多くの読者に学びの場を提供する情報サイト「話題の本.com」はこちらです THE GOLD ONLINEへの広告掲載について、詳細はこちらです

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録