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事業の売却費用で、夢の軽井沢移住を実現
「あのころは、軽井沢こそが理想の終の棲家だと、信じて疑いませんでした」
東京で小さな建築会社を30年以上営んできた、原田久美子さん(65歳/仮名)と夫の雅志さん(70歳/仮名)。女性ならではの視点を活かした久美子さんの設計は、アッパーミドル層から絶大な支持を得ていました。口コミと紹介だけで、大手ハウスメーカーと同等の価格でも安定的に受注を確保できていたほどです。
しかし、コロナ禍で受注は激減し、赤字経営に。これを転機と捉えた夫妻は、事業のM&Aを決断。好調だった過去の業績が評価され、諸経費や税金を差し引いても約1億8,000万円が手元に残りました。
夫妻がその資金で手に入れたのは、10年来の夢だった軽井沢での新しい暮らしでした。
顧客を通じて知り合った別荘オーナーがいるなど、もともと縁のあった軽井沢。夫妻は人気のエリアで中古住宅を1億円で購入しました。そうして、四季折々の自然に囲まれた穏やかなセカンドライフが始まったのです。
「こんなはずじゃなかった」軽井沢の冬
移住直後の初夏は、まさに理想的でした。湿度の少ない爽やかな空気、鳥のさえずり、美しい星空……。東京では味わえない贅沢に、夫妻は大満足でした。しかし、その穏やかな時間は長くは続きませんでした。冬が訪れると、10年間信じてきた理想はもろくも崩れ去り、軽井沢はまったく違う顔をみせはじめたのです。
1月のある朝、外気温は氷点下12度。水道管が凍結・破裂し、水道が使えなくなりました。エアコンだけでは全く歯が立たない寒さにファンヒーターを追加するも、足元から底冷えがします。二重窓とはいえ、断熱性の低い窓は常に結露し、特注した自慢のレースカーテンにはカビが広がりました。
寒さだけではありません。スーパーや病院までは、車で20分以上。雪の中での運転に自信のない夫妻にとって、凍結した路面の運転は、命の危険を感じるほどのストレスでした。
そして悲劇は突然訪れます。久美子さんが自宅前で滑って転倒し、右手首を骨折。入院を余儀なくされたのです。心身ともに軽井沢の冬に打ちのめされた夫妻の口から「東京に戻ろう」という言葉が出たのは、自然な流れでした。
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