50代で再婚、ついに手にした幸せだったが…まさかの急転直下
三浦和彦さん(仮名・当時66歳)は、同じ年の妻・明子さんと二人暮らし。出かけるときは手をつなぎ、旅行や趣味を楽しむ仲良し夫婦として、周囲の友人からも羨ましがられていました。
二人が出会ったのは54歳のとき。趣味の陶芸教室で偶然隣同士になったことがきっかけで、交際からわずか2ヵ月で結婚を決めました。
「前妻とは20代で離婚していて、再婚なんて諦めていたんです。でも、わからないものですね」と和彦さん。結婚後は貯金を出し合って中古マンションを購入し、共働きの収入で趣味や旅行を楽しみながら生活。65歳で二人とも退職し、年金生活に入りました。
和彦さんの厚生年金は月15万円、明子さんは月11万円ほど。夫婦で月26万円の年金で、慎ましくも充実した日々を送っていました。しかし、その穏やかな日々は突然崩れました。明子さんが食欲不振や倦怠感を訴え、検査の結果、スキルス胃がんと診断されたのです。
診断からわずか1年後、67歳で明子さんは息を引き取りました。悲しみに暮れる和彦さんでしたが、生活は続きます。「妻が亡くなって、彼女の年金はどうなるのか」そう思い年金事務所に向かうと、追い打ちをかけるような事態が待っていたのです。
