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温泉が心と体にもたらす効果

温泉は、私たちの健康に役立つ効果をたくさん秘めています。豊富なミネラルを含んだお湯に浸かることで血行が促進され、冷えやすい体を芯からポカポカと温めてくれます。また、お湯の浮力で体が軽くなることで、普段の疲れやコリも自然とほぐれていきます。
温泉の効果は体の外側だけではありません。ミネラル豊富な温泉水を飲用することで内臓の働きを整えたり、温泉の湯気を吸い込むことで呼吸器系の調子を整えたりする効果も期待できます。さらに、肌トラブルの改善にも高い効果があるといわれています。
そして何より魅力的なのが、精神面への効果です。温かいお湯に浸かるとリラックス効果が高まり、日頃のストレスや緊張が溶けていくような心地よさを味わえます。その結果、いつもより深い眠りにつくことができ、翌朝はすっきりとした目覚めを体験できます。特に、自然豊かな温泉地での滞在は、ストレスの緩和や体調の回復、ホルモンバランスの改善にも効果があるといわれています。これは「総合的生体調整作用」と呼ばれ、ホルモンや自律神経に働きかけることで生体反応が本来のリズムに整えられます。
温泉は、心も体も優しく包み込んでくれる最高の癒やしの場所。日常を離れ、温泉で過ごす贅沢なひとときは、きっと明日への新しい活力を与えてくれるでしょう。
温泉は古くから日本の暮らしに根付いており、日本独自の文化と思えるかもしれません。 しかし、温泉は火山が生み出した地球の恩恵。日本だけにあるわけではなく、諸外国にも同じようにたくさんの温泉があります。
とはいえ、温泉を楽しむスタイルは、それぞれの国により異なります。火山の多い日本では、「地面を掘れば温泉が湧く」といわれるほどあちこちに温泉があり、温泉地だけでなく、都心で天然温泉に入浴できる施設も少なくありません。日常利用できる温泉もありますが、やはり名湯が湧く温泉地を訪れ、旅館に宿泊して観光などを楽しむ旅行が主流となっています。また、古くから庶民の旅がお伊勢参りを代表とする信仰の旅と各地の名湯に浸かることだったように、日本人にとって旅と温泉は切っても切れないつながりがありました。
海外でも、温泉が湧く場所は観光地として親しまれてきました。ヨーロッパでは湧き出る水を神秘的に扱い、最古のウエルネスツーリズムともいえる巡礼の旅を支えてきました。古代ローマ人が入浴を愛していたのは漫画やドラマでもあまりにも有名です。また、インドでは沐浴や水浴びが宗教的にも重要視され、釈迦が入浴したといわれる温泉も現存します。ドイツのバーデンバーデンやスイスのサンモリッツも、世界中のウエルネスツーリズムの目的地となってきました。温泉は世界中で、私たちの心身を回復させてきたナチュラルヒーリングといえます。
日本では、温泉地でその土地の名産品を楽しみながら、あん摩マッサージなどで癒やされ、静かに休む湯治が発達してきました。一方で、欧米では温泉エリアを中心に「スパ」と呼ばれるボディトリートメントなどを取り入れた、ウエルネストリートメントが発達してきました。世界各地にウエルネスリゾートがそれぞれの発展をしてきましたが、温泉によるナチュラルヒーリングがもつ大自然の恵みは、昔から多くの人々に支持されたセルフケアなのです。
日本のスパは体だけでなく心の癒しをコンセプトに、天然温泉やジャグジー、サウナだけでなくマッサージやエステがあったり、お酒や軽食を楽しむスペースがあったりと、バラエティに富んだメニューが多く揃えられています。
従来の温泉が和の雰囲気で統一されている場所が多い一方、スパはスタイリッシュな空間になっているスポットが多く、いまや「温泉に行く」と「スパに行く」が自然に使い分けられるようになりました。温泉には温泉の、スパにはスパの良さがあり、両方を同時に楽しむことができればより多面的に心身のケアがかない、癒し効果が得られるに違いありません。温泉にじっくりと浸かり、マッサージなどリラクゼーションの施術を受ける……そんなスパの需要はこれからも高くなっていくことでしょう。
