資産を育てるのはブレない「ホールド力」
私自身は、2017年の大学2年生の時に暗号資産と出会い、それ以来、毎月一定額をコツコツと積み立ててきました。
2017年5月当時、1BTCが約20万円だったものが、2025年7月現在では約1,700万円に達しています。仮に2017年に20万円で1BTCを購入してそのまま保有し続けていれば、その価値は約8年で数十倍以上になった計算になります。
もちろん、暗号資産への投資は平坦な道のりではありませんでした。これまでもハッキング事件や市場の急落など、投資家の不安をかき立てる出来事が何度も起こっています。
例えば、2024年5月には日本の取引所である、DMMビットコインが大規模な不正流出被害を公表し、顧客資産の保全や取引所の信頼性について改めて大きな議論を呼びました。
それ以前にも、2014年のマウントゴックス事件や、2018年のコインチェック事件など、国内外で暗号資産取引所がハッキング被害を受け、顧客資産が流出したり、取引所機能が事実上停止に追い込まれたりする事例が繰り返し発生してきました。
こうしたさまざまなリスク要因に直面したことで、投資を中断したり、恐怖心から市場そのものから撤退したりした個人投資家も少なくありません。
それでも、私の周囲で暗号資産によって実際に資産を築いた方々に共通しているのは、「長期的な視点」と「一貫した信念」を持ち続けていたという点です。
一時的な価格変動や市場の熱狂、悲観に振り回されることなく、市場の動きを冷静に見極めながらタイミングを分散させて買い増しを続けるなど、着実に資産形成に取り組んでいました。
2018年のコインチェック事件をはじめ、業界を揺るがすニュースが出るたびに「ビットコインなんて、危ないからやめた方がいいよ」と、周囲に何度も言われてきました。
実際に多くの人が暗号資産から離れていきましたが、私はむしろそのような時にこそ、あえて積極的に買い増したり、信頼できる投資家仲間やその分野の専門家たちに直接会って、暗号資産の将来性やリスクについての話を聞いたりするようにしました。
勉強会やコミュニティに参加し、現場でリアルな経験をしている方々の声に触れることで、「自分も、このまま信念を持って続けていこう」という確信を持つことができたのです。実際に資産を増やしている人たちの姿や言葉は、私のホールド力を支える大きな要因になりました。
その後も、紆余曲折はありましたが、基本的にビットコインを持ち続けています。特に大切なのは、ネットやSNSにあふれる不確かな情報ではなく、本当に知識と経験のある専門家や信頼できる投資家から直接話を聞き、自らの経験を通じて学び、主体的に行動すること。こうした努力の積み重ねこそが、安定した資産形成につながるのです。
