妻のコミュニティへのコンプレックス
横浜生まれ、関東の中堅私立大学を卒業した悠太さん。これまで特に劣等感を抱いたことはありませんでした。ところが同窓会をきっかけに、妻の出身大学の偏差値や地元コミュニティを意識するようになり、夫婦関係もぎくしゃく。
「妻のコミュニティって実家も友人も“王道”なんですよ。僕のようなマーケティングやIT系は彼らからすれば邪道なんです。いくら稼いでいても本流じゃないって感じで……」と、悠太さんは肩を落とします。
離婚理由の第1位は「性格の不一致」
弁護士法人デイライト法律事務所の調査でも、離婚理由の第1位は男女ともに「性格の不一致」。裁判所『令和6年 司法統計(家事編)』でも「性格が合わない」が最多で、妻からの申立ては16,503件、夫からは9,233件でした。
「まあ、僕たちも“性格の不一致”ってことなんでしょうけどね」と口を開く悠太さん。
「『年に数回のことなんだから我慢すればいい』『そんな些細なことで』って他人からは思われるでしょう。でも僕には本当に苦痛なんです。同窓会には行きたくないと何度も妻に言いましたが、妻は竹を割ったような性格で理解してくれなくて。しまいには転職を勧めてきたんです。『お父さんにお願いすれば、東京支社のある地元企業に入れるよ』って。ああ、これはもうダメだと思いました。『僕のキャリアを何だと思っているんだろう』と」。
悠太さんは年収こそ高いですが、妻も十分稼いでいるため「1人でも子どもを育てられるだろう」と感じています。もちろん息子への愛情は変わらず、養育費も払うつもりです。ただ「離婚」というよりは「別居」に近い形を望んでおり、「とにかく妻の家族も含めた地元コミュニティとは距離を置きたい」と語ります。
勢いよく捲し立てる悠太さん。その離婚の意思は揺らぎそうにありませんでした。
現在、悠太さんは妻と離婚について話し合っている最中と言います。妻も「自分の同窓会がきっかけでこんなことになるとは」と驚いているものの、やはり地元のつながりは譲れないようです。離婚は避けられない――そんな空気が漂っています。
[参考資料]
弁護士法人デイライト法律事務「離婚原因ランキング」
裁判所『令和6年 司法統計(家事編)』
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