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「借金完済まで何年もかかりました」
最初の借金を返済する前に、佳子さんは2回目の融資を申し込みました。「今回こそ最後」と思いながらも、息子の自立の兆しは見えないまま、借入額だけが膨らんでいきました。
「息子に頼られることで、どこかで嬉しい気持ちにもなっていたのかもしれません。でも、年金がどんどん減っていく現実を前にして、ようやく“これはまずい”と思いました」
その後、福祉相談窓口や弁護士の力を借り、返済計画を立て直し、ようやく完済したのは借り入れから9年後のことでした。
息子とは今も同居を続けていますが、就労状況は安定していないといいます。
「年金担保融資に手を出さず、もっと早く突き放していれば…と、今では思います。でも、母親って、なかなかそうはできないんですよね」
「年金担保融資制度」は現在、新規受付が終了しているものの、同様の“年金を担保にした借入れ”に類する民間業者のサービスには注意が必要です。借金で老後資金を食い潰すリスクを避けるためにも、自治体の生活支援窓口や社会福祉協議会の相談サービスなどを、早い段階から活用することが望まれます。
家族を思う気持ちは尊いものです。しかし、支える側が崩れてしまっては、誰も幸せにはなれません。親もまた、安心して老後を送る権利がある――その当たり前の事実に、もっと社会が目を向ける必要があるのではないでしょうか。
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