なんで?…順風満帆の商社マン「ローン審査落ち」に愕然
Aさん(仮名・40歳)は、関西圏の大都市で暮らすサラリーマン。大学卒業後に新卒で入社した商社に勤務し、年収は約1,000万円。妻は専業主婦、子どもは小学生の兄妹2人です。30歳で結婚、着実にキャリアを重ね、家庭も順調。まさに、誰もが羨む「勝ち組人生」を歩んでいました。
そんなAさんが長年描いていた夢。それは、家族のためにマイホームを手に入れることでした。転勤続きで叶えられなかったその夢が、40歳になりようやく現実的になったのです。
教育環境の整ったエリアで物件を探す中、駅徒歩8分、子育て世帯向けの新築マンション(6,300万円)が目に留まりました。頭金は貯金から1,300万円用意することにして、借入金は5,000万円。「年収・勤続年数ともに申し分ないですね」と不動産会社の営業マンからも言われ、胸を高鳴らせながら住宅ローンの仮審査を申し込みました。
ところが、しばらくして届いたのは、まさかの結果。
「審査落ちです」
なんでだよ――。思わず叫びました。高収入で勤続年数も長く、借入額も年収の範囲内。これまでの人生の努力が、あっけなく壁にぶつかる瞬間でした。金融機関に理由を尋ねても、「総合的な判断です」とだけ。具体的な回答はできないとのこと。
胸の中に焦りが押し寄せます。SNSでインテリアの写真を眺め、夢を膨らませている妻に、すぐに打ち明けることもできませんでした。
