面倒を見てきたのは私なのに!亡き父の1億円の遺産めぐり、50代妹がついにキレた〈モラな兄〉からの「理不尽な要求」の中身【相続の専門家が解説】

面倒を見てきたのは私なのに!亡き父の1億円の遺産めぐり、50代妹がついにキレた〈モラな兄〉からの「理不尽な要求」の中身【相続の専門家が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

父親が亡くなった後、遺言をめぐって兄との関係に悩むむつみさん。遺言があるからといって、必ずしも相続がスムーズに進むとは限りません。むしろ、遺言をきっかけに家族間でトラブルが表面化することも少なくないのです。今回のケースでは、兄が遺言執行者として弁護士に一任したことで、妹であるむつみさんが「情報から排除されてしまう」状況が生まれていました。こうした相続トラブルの落とし穴について、相続実務士・曽根惠子氏(株式会社夢相続 代表取締役)が解説します。

父が亡くなって3ヵ月、兄からの一方的な連絡

「父が亡くなってから、ずっと心が落ち着かないんです……」


そう話すのは、50代女性のむつみさん(50代)。ひとりで相談に来られました。ネットニュースで事例を読んで、相談しようと思ったということです。

 

むつみさんの父(80代)は、3ヵ月前に他界しました。母はすでに亡くなっており、相続人は兄(60代)とむつみさんの二人だけです。葬儀が終わった後、兄から送られてきたのは父の「公正証書遺言」でした。兄は「遺産分割は遺言に従って進める。手続きは弁護士に任せるので打ち合わせをしたい」と伝えてきたといいます。

 

指定された弁護士事務所に出向いたむつみさんに対し、弁護士はこう告げました。
「遺産分割協議書を作成しましたので、今月中に実印を押してください」

長男だから取り分が多い納得できない遺言

実はむつみさんは、生前に父から「兄に言われて公正証書遺言を作った」と打ち明けられていました。内容は、兄が6割、妹であるむつみさんが4割を相続するというものです。

 

兄は大手上場企業に勤める会社員で、役員にまで昇進したほどのやり手。ただ、その一方で昔から一方的で高圧的、今の言葉で言えば“モラハラ”な性格でした。父とも折り合いが悪く、長年にわたり確執を抱えていたといいます。

 

「父の面倒を見ていたのは私のほうなのに、なぜ兄の取り分が多いのでしょう。遺言だって、兄の意向で作られたのでは……」

 

むつみさんは、どうしても腑に落ちない気持ちを抱えています。それでも「兄には理屈で太刀打ちできない。結局は従うしかないのかも」と思い込んでしまっているのです。

 

弁護士が主導、妹には情報がない

むつみさんは、父親の公正証書遺言で手続きを進めるのは致し方ないと思っているのですが、なぜ兄が遺言執行者の立場で、弁護士を雇い、手続きを進めるのか、腑に落ちないといいます。

 

弁護士から説明されたのは、

  • 預貯金や証券を解約し、弁護士名義の口座で管理
  • 自宅とアパートは売却予定
  • 弁護士費用や諸経費を差し引いた残額を、兄6割、妹4割で分配

 

という流れで手続きを進めるということでした。自分たちで手続きをすればいいのに、なぜ、弁護士が必要なのか? と兄の思惑がわかりません。

 

さらに、むつみさんには、

  • 財産がどれだけあるのか
  • 不動産がいくらで売却されるのか
  • 弁護士費用や経費がどれくらいかかるのか

といった情報が、まったく開示されません。「遺産分割協議書」に記載がある財産の裏付けがとれないのです。

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