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もう一度目標を見返して「跳躍のチャンス」をつかむ
軌道に乗せた事業に新たな拡大のチャンスが訪れながらも、取り逃がしてしまう場合があります。理由はさまざまですが、共通していることがあります。それは、当初に計画した7年後の目標を見失っているということです。2年目のジレンマをクリアしたことは、一種の小さな成功体験です。しかしここで安心すると、「跳躍のチャンス」はつかめません。もう一度、7年後のゴールとして設定したものを振り返り、新規事業開発チームのエンジンをかけ直すことが必要です。
新規事業開発チームのリーダーは、折に触れて、7年後の事業の姿を振り返り、現時点が終わりではないはずだということを、チームメンバーに示していくべきです。事業計画を立てて、新規事業を市場投入(リリース)するところまでは、難しくありません。新規事業で難しいのは、「2年目のジレンマ」のさまざまなクレームと不具合にさらされる段階と、もう一段の拡大フェーズに持ち込む「跳躍のチャンス探し」の段階です。多くの新規事業は、この2つの大きな「落とし穴」に落ちてしまい頓挫します。
「2年目のジレンマ」に落ちて新規事業が消滅したり、次に訪れる「跳躍のチャンス探し」の「落とし穴」では、挑戦を忘れて低く安定し、長期低落の道を進み始めてしまったりします。私は、華やかにデビューしながらも、こうした道をたどることになった新規事業をいくつも見てきました。私が受ける相談の中にも、「跳瘍のチャンス探し」の段階で安定してしまった新規事業をもう一度成長の軌道に乗せたい、というものは多くあります。
この段階では、新規事業開発のメンバーは、チャンスを探すために感度を高く持ち、自分から動いて外部や社内の事業部との連携を模索するなどする必要があります。新規事業を拡大のフェーズに押し上げるということは、量的な延長線上にはありません。質的な転換が必要となります。2回目の事業開発といえるかもしれません。「跳躍のチャンス探し」を経て、チャンスをつかめると、新規事業は7年目のゴールに向かって再加速されるのです。
