「なぜか話が通じない…」その原因、心理的なズレの可能性…デキるリーダーが使う思考法

「なぜか話が通じない…」その原因、心理的なズレの可能性…デキるリーダーが使う思考法
(※画像はイメージです/PIXTA)

プロジェクトマネージャーとして様々な考え方を持った人々と関わるうえでは、多様性を理解し受け入れる寛容さが必要だといいます。そのために、既存の思想や概念を取り入れるという方法があります。後藤彰弘氏の著書「予測不能な時代に確実に成功へ導く プロジェクトマネジメント」(幻冬舎メディアコンサルティング)より、3つの概念について詳しくみていきましょう。

既存の哲学から学び、活用する

我々人間が持つ感情は、物事の見方に独自の価値観を当てはめたり、考え方に独特の偏りを持たせてしまったりするものです。一つの絶対的な正解があるわけではなく、世の中には多様な価値観や考え方が存在します。

 

プロジェクトは多様で複雑な要件と、それらを担当するさまざまな背景や専門性を持つ人々が関わることから、プロジェクトマネージャーには多様性を理解し、受け入れる寛容さと柔軟な姿勢が求められます。私には、自身の行動指針に取り入れている概念がいくつかあります。覚えておくとプロジェクトの現場で必ず役立つはずです。

 

①認知的不協和

認知的不協和とは、自らの境遇や行動と矛盾する認知(思考や信念)を持つことで生じる心理的な不快感のことを指します。そして、その不快感を軽減しようと、人は無意識のうちに自分の信念や考えを変え、矛盾を排除してしまう場合があります。このプロセスにより、結果として非合理的な行動や態度を取ってしまうことがあるのです。

 

通常私たちは自分の認知と矛盾する選択・行動を避けるものと考えがちです。このとき認知的不協和が生じます。不快感を解消するために矛盾した行動を取るという状態です。例えば、健康に悪いと認知しつつも喫煙を続ける人が「喫煙を止めるとストレスが溜まり、精神衛生上良くないから」と理由づけをするのも認知的不協和を解消するための行動です。自分の信念と行動の矛盾を正当化することで心理的な調和を保とうとします。

 

ビジネスの現場などでステークホルダーと接する際には、この認知的不協和の現象を理解し、相手が自分の信念と矛盾した行動を取っていないか、注意深く見極めることが大切です。

 

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※本連載は、後藤彰弘氏による著書『予測不能な時代に確実に成功へ導く プロジェクトマネジメント』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋・再編集したものです。

予測不能な時代に確実に成功へ導く プロジェクトマネジメント

予測不能な時代に確実に成功へ導く プロジェクトマネジメント

後藤 彰弘

幻冬舎メディアコンサルティング

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