今週の米ドル/円は「142~146円」と予想
今週は、トランプ大統領が4月に発表した「相互関税90日間停止」の期限を迎えます。期限の再延長はあるのか、それとも当初の予定どおり、期限まで合意できなかった貿易相手国に対して新たに関税を発動することになるのでしょうか。
4月の相互関税発表後は、「関税ショック」と呼ばれた世界的な株価暴落が起こりましたが、もし今回関税発動となった場合、株価の反応は注目されることになるでしょう。
すでに見てきたように、株価には短期的な“上がり過ぎ”への懸念も強まっていることから、新たな「トランプ関税」の発動も“上がり過ぎ”修正のきっかけのひとつとなり、株安をもたらす可能性もありそうです。
米ドル/円は「関税ショック」以降、142~146円をコアレンジとして、それを超えたところは「上ヒゲ」、「下ヒゲ」となってきました(図表5参照)。このため、このコアレンジの142~146円をどちらにブレークするかが、当面の方向性を考えるうえで注視すべきところです。
筆者自身は、雇用統計の結果やトランプ減税の成立などを受けて米金利は目先上がりやすいと考えます。
ただ、それを受けて株価がどう反応するか。金利の上昇が株安のきっかけになるようなら、米ドル/円も上昇から下落へ転換する可能性があるのではないでしょうか。
以上を踏まえ、今週の米ドル/円は「142~146円」と予想します。
吉田 恒
マネックス証券
チーフ・FXコンサルタント兼マネックス・ユニバーシティFX学長
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