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米国株が最強である理由2:政治的な安定感・金融政策の感応度
アメリカが新興国と比較して政治的に安定していることも、安心して投資できる理由になります。政治的分断や所得格差の拡大といった課題は当然あります。それでも、民主主義が根付き、4年ごとの大統領選によって平和的に政権交代が行われています。クーデターや暴動、民族対立、政府の腐敗、選挙をめぐる不正などが問題となる新興国よりも、ずっと安定しているといえます。
また、アメリカ経済は、金融政策と財政政策に対する感応度が高いという面があります。金利の引き下げや量的緩和が行われると、株価が上がりやすくなります。逆に、金融引き締め政策が行われれば、株価が下がる傾向があります。アメリカでは政策の影響が素早く経済に表れます。情報をウォッチしていれば、株式投資で利益を得やすい環境にあるといえるでしょう。
米国株が最強である理由3:イノベーションを生み出す企業群
米国企業は特にIT業界において、次から次へとイノベーションを生み出し、優れたグローバルブランドを数多く輩出してきました。iPhoneやAndroidといったスマートフォン、検索エンジンはGoogle、通販で買い物するのはAmazon、生成AI、量子コンピュータ、ブロックチェーン、RNAワクチンなど、日本に住むわたしたちも恩恵を受ける新しい技術やサービスは、ほとんどがアメリカで生み出されたものです。
アメリカの企業が元気な背景には、研究開発費(R&D費)の大きさが挙げられます。研究開発費は2023年には6800億ドル(約84兆円)にも達したと見込まれており、実に日本の3倍以上になります。
また、アメリカのIT企業は巨大なサービス基盤を持つプラットフォーマーが多いという強みを誇っています。OS、検索エンジン、SNS、動画配信など、現代人の生活に欠かせないサービスの多くは、米国企業が開発したプラットフォーム上で展開されています。
ユーザーが増えれば増えるほど、そのプラットフォームの価値が高まり、新規参入を許さない高い壁ができていきます。蓄積されたデータに基づいて進化を重ね、さらにユーザーを惹きつけるという好循環もプラットフォーマーの強さです。
アメリカは世界最大級の国内市場を持っていますが、国外売上高も非常に大きいという特長があります。S&P500企業の海外売上比率は約45%にも達します。大きな内需に加えて、国外の需要までも吸収して、売上を拡大しているということです。
ちなみに、日経225企業の海外売上比率は約40%ですので、この点では日本企業も負けてはいません。
