「とにかくお金を貯めなければ」という強迫観念から卒業を…老後こそ「高齢者の特権」を生かして好きな仕事をすべき理由【精神科医・和田秀樹の助言】

「とにかくお金を貯めなければ」という強迫観念から卒業を…老後こそ「高齢者の特権」を生かして好きな仕事をすべき理由【精神科医・和田秀樹の助言】
(※写真はイメージです/PIXTA)

人生100年時代。老後資金の不足や、転職後の年収激減…一見悩みの尽きない60代ですが、年齢に囚われることなく挑戦を続ける人にとって、実は定年後は「人生のボーナスタイム」かもしれません。本記事では、和田秀樹氏による著書『定年後の超・働き方改革「楽しい仕事」が長寿に導く!』(光文社)より一部を抜粋・再編集し、第二の人生を充実させる転職先選びのポイントについて詳しく解説します。

第二の人生では、畑違いの業界で夢を追ってみよう

60代以降も働きたいと考えるなら、転職を視野に入れることを強くお勧めします。よく「50歳を過ぎたら転職先なんて見つからない」といわれますが、それは職を選びすぎているからに過ぎません。

 

たとえば、「これまで通り、年収500万円以上は欲しい」と望むなら、それは厳しい条件です。年収500万円の仕事は若い世代にも人気があります。企業としても同じ給与であれば若い人材を選びたいと考えるのは当然です。

 

しかし、ここで年収を「300万円以下」に設定すると、一気に状況が変わります。年収をある程度下げることで、じつは多くの転職先が見えてくるのです。

 

これまで右肩上がりで年収をアップさせてきた皆さんにとって、受け入れがたい金額かもしれません。しかし、もし住宅ローンやお子さんの教育費などの大きな支出が終わっていたり、目処が立っている場合、本当に現役時代のような高い年収が必要でしょうか?

 

年収300万円以下に目を向ければ、現役時代には挑戦できなかった、かつての夢を叶えるための仕事が見えてきます。

 

私自身が関わっている映画の制作現場も、じつは常に人手不足の状態です。たとえば「助監督」なんかは、仕事がきつい割に給料が安いために若者の希望者が減っているのです。

 

しかしながら、映画制作現場の最前線でさまざまな業務を遂行する助監督の仕事は、映画が好きで、この業界に入ることを一度は夢見た方なら、きっと大きな「やりがい」や「楽しさ」を感じられるはずです。

 

映像制作の仕事はそれなりに肉体労働もともないますが、近年では労働契約が厳しく管理され、かつてのような過酷な現場は減少しています。

 

年収は現役時代より下がってしまうかもしれませんが、年齢にとらわれず新しい分野での挑戦がもたらす充実感や達成感は、お金以上の価値を持つことが多いのです。

 

8/23(土)THE GOLD ONLINE フェス2025 SUMMER 連動企画
「THE GOLD ONLINE 川柳コンテスト」作品募集!

※募集期間:6月1日~8月13日

次ページ高齢者には年金がある!「老後資金より大切なこと」

※本連載は、和田秀樹氏による著書『定年後の超・働き方改革「楽しい仕事」が長寿に導く!』(光文社)より一部を抜粋・再編集したものです。

定年後の超・働き方改革「楽しい仕事」が長寿に導く!

定年後の超・働き方改革「楽しい仕事」が長寿に導く!

和田 秀樹

光文社

●○●定年後の職探しで現役時代からの格差に膝から崩れ落ちたアナタへ贈る希望の書!●○● シリーズ累計66万部ベストセラー『80歳の壁』でおなじみ和田先生による高齢者の「働き方改革」指南。 「定年後、どう働く?」そ…

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録