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制度の「死角」…在職老齢年金はなぜ年金を止めるのか?
佐々木さんのように、年金をあてにしていた再雇用社員が直面するこの制度的壁――それが「在職老齢年金」です。この制度では、65歳以上の人が年金を受け取りながら働いている場合、給与と年金の合計が月50万円を超えると、超過分に応じて年金額が調整される仕組みになっています。
注意したいのは、企業年金や退職金はこの合計には含まれないものの、厚生年金の支給額が高ければ高いほど、停止対象になるリスクも高まるという点です。つまり、かつての収入が高かった人ほど年金額が多くなり、在職中の給与と合わせると、この“壁”を超えてしまうことが大いにあり得ます。
さらに、再雇用であっても社会保険料はしっかり引かれます。住民税、厚生年金保険料、健康保険料、介護保険料……これらを差し引いた結果、「収入はあるのに手取りが少ない」という逆転現象が起こります。
仮に月収22万円の再雇用でも、各種保険料と税を引かれると手取りは月14万円前後。加えて年金が支給されなければ、再雇用前より生活は厳しくなることさえあります。真面目に働いた結果が「損」という現実――これは制度への無理解だけでなく、情報の不足にも起因しています。
「損をしない働き方」へ…FPが勧める3つの対策
では、こうした働いて損する状況を防ぐにはどうすればいいのでしょうか? ファイナンシャルプランナーとして、以下の3つの対策を強くおすすめします。
1.繰下げ受給で“後のゆとり”を増やす
年金は65歳から受給することができますが、最大75歳まで繰り下げることも可能です。1ヵ月ごとに0.7%、1年で8.4%増額されるため、年金額を大きく引き上げられます。再雇用期間中は給与だけで暮らし、年金は後でまとめて受け取る戦略が有効です。
2.年収コントロールで支給停止を避ける
在職老齢年金の支給調整基準(月50万円)を超えないよう、働き方を見直すことも重要です。たとえば、週4日勤務に減らす・業務委託に切り替えるなどで、年金と給与を“両立”させることが可能になります。
3.企業年金や退職金の「受け取り方」にも工夫を
企業年金や退職金は、受け取りのタイミングや形式によって所得控除の対象や税制上の取り扱いが変わります。一時金でまとめて受け取らず、分割で受給することで所得調整が可能になる場合も。年金と重ならないようなスケジュール調整が必要です。
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