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石破ショック後の日経平均株価
2024年9月27日、岸田首相の後任を決める自民党総裁選挙の投票が実施されました。この総裁選は、自民党の多くの派閥が裏金問題への反省から解散したことで、派閥統制の論理が崩れ、若手議員を含めて過去最大となる9人が立候補する目新しい選挙になりました。
●小林鷹之氏 ●河野太郎氏
●林芳正氏 ●石破茂氏
●小泉進次郎氏 ●茂木敏充氏
●上川陽子氏
総裁選1回目の投票では、前回も立候補して、アベノミクスの継承を主張する高市早苗氏がリードして1位となり、2位には地方圏や党員票で人気の高かった石破氏が続きました。市場からの評価が高かった高市氏が順当に1位となったことを好感して、総裁選当日の2024年9月27日の日経平均株価は大きく上昇して終了しました。この時点では、岸田ショックのような株価急落はありませんでした。
ところが、取引終了後に行われた決選投票の結果、1位の高市氏は失速し、2位だった石破氏が総裁に選出される逆転劇になりました。新総裁に石破氏が決まった瞬間から日経平均株価先物は上昇から一転、大幅な下落に転じました。そして、週明けの月30日月曜日に市場取引が始まると、日経平均株価は大幅安でスタートし、そのまま反発することもなく、−1910.01円(−4.80%)のショック安となりました。
石破氏は自民党内で最もリベラルな主張をしてきた政治家で、党内基盤が強いタイプではありません。テレビ番組で自民党の施策にも公然と反論する歯切れのよさから、国民人気は高い政治家でしたが、市場は石破氏の当選を悪材料と捉えました。
●石破ショックの株価推移
09/27 39,829.56円 +903.93円(+2.32%)高市氏が1回目1位
09/30 37,919.55円 −1,910.01円(−4.80%) 石破氏が逆転
石破ショックは、1日単位では岸田ショックを大幅に上回る株価急落となった一方で、翌日には反発して、短期間で回復する結果になりました。
これは、ショック安のあとに石破氏がこれまでの岸田路線を継承すると発言したことや、ただちに衆議院を解散して、10月中にも選挙を実施すると表明したことによるものです。10月4日に石破氏は第102代の内閣総理大臣に就任し、週明けの10月7日には日経平均株価は石破ショック前の株価を回復しました。

