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実は4位…歴代首相の株価上昇率
一方、好調な株価とは対照的に、為替市場ではコロナショック時には1ドル100円程度だったドル円の為替レートが160円台になるなど円安が進み、資源や食料品など輸入品価格が急上昇しました。その結果、消費者物価指数は2023年には3.1%の上昇、2024年も2%を上回る見通しとなり、物価の上昇に賃金の上昇が追いつかず、国民の可処分所得は減少することになりました。
加えて、安倍元首相の暗殺事件をきっかけに表面化した自民党議員と統一教会との癒着問題や自民党の議員に多数の裏金問題が発覚したことなどで、岸田氏の支持率は低迷します。そして、岸田氏は2024年9月の自民党総裁選への立候補を断念し、後進に道を譲ることになりました。
●岸田氏就任時の日経平均株価 28,444.89円
●岸田氏退任時の日経平均株価 38,563.7円
+10,118.85円(+35.57%)
はっしゃんは、株Bizで日本の歴代総理大臣が就任期間に株価をどれだけ上げたかを示す「首相足チャート」を公開しています。岸田氏の就任期間は、2021年10月4日から2024年10月1日までです。その期間で日経平均株価を+35.57%押し上げて、日経平均株価やTOPIXの歴代最高値更新に貢献するとともに、1980年以降の上昇率で第4位を記録しています。
●首相足上昇率トップ4
1位:中曽根氏 +188.58%
2位:安倍氏 +129.47% ※2012〜2022 年の2期目
3位:竹下氏 +47.7%
4位:岸田氏 +35.57%
岸田氏は、市場改革を進めて、34年ぶりの株高を実現した首相としては評価できる点もありますが、その株高が160円の超円安下で達成されたものであること、そのため、世界の基軸通貨であるドルベースで考えると、国富や国際競争力が必ずしも向上したわけではないこと、円安の副作用でインフレが進み、国民に生活向上の実感が少ないことを考えると、真の評価には歴史的な時間の経過が必要となるでしょう。

