義母からの絶縁宣言
リフォームは突然「やめる」と言い出した義母。しかし、数ヵ月後にはなんの連絡もなく自分で見つけたリフォーム会社で工事を開始。完成後もなにも告げず、自宅を一新していました。
「え? 私たちの存在ってなんだったの?」そう言葉を失う麻衣子さん。追い打ちをかけるように義母の口からはまさかの発言が……。
「私の遺産を狙ってるんでしょ?」これまでの善意がすべて裏切られたような思いに、麻衣子さんと夫は、ただただ呆然とされたそうです。最終的に、義母から絶縁宣言が下され、家族関係は完全に崩壊しました。
「死後」と「高齢化」のリアル
筆者自身もこの3年間という短い期間で、実の両親と義理の父の死を経験しました。そのなかで強く感じたことがあります。
1.死後直後の1年は冷静な判断ができない:葬儀・手続き・親族対応が重なり、精神的にも不安定になる。
2.高齢になると、物忘れや意思のブレが顕著になる:日常会話や重要な話も忘れてしまい、認知機能の低下を実感。
3.配偶者の死後、価値観や意志が180度変わることがある:生前の合意が無効化されることは珍しくなく、家族間トラブルの原因になる。
家族のかたちが崩れる瞬間
人は、突然大きな金額を手にすると、価値観や人間関係に大きな変化が生まれます。金額の大小にかかわらず、「お金」は人の心を揺さぶり、時に関係を壊す力を持っています。身近な人の死や相続という人生の大きな転換点では、「感情」と「お金」の両方とどう向き合うかが非常に重要です。
ファイナンシャルプランナーとして多くのお客様のご相談を受けてきたなかで感じるのは、一見すると幸せそうにみえるご家庭でも、実際にはまったく異なる事情を抱えていることが少なくないということです。なにごともふたを開けてみないとわからない現実が、そこにはあります。
相続は「お金の問題」であると同時に、「家族と感情の問題」でもあるということ。同じようなトラブルを避けるためにも、いまからできる備えについて、ぜひ考えるきっかけにしていただければ幸いです。
森 逸行
ファイナンシャルトレーナーFP事務所
代表
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