(※写真はイメージです/PIXTA)

人間ドックや健康診断のために病院へ訪れる場合と、すでに身体のどこかに疾病外傷があり診療のために訪れる場合とでは、当然来院者が病院に求めることは異なります。本記事では、前者の場合に焦点を当て「次回の健康診断もまたここに来たい」と思ってもらうための病院づくりの要点を、医療法人社団筑三会筑波胃腸病院理事長であり、消化器外科医の鈴木隆二氏の著書『選ばれる病院になる 予防医療の接遇力』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋・再編集し、詳しく解説します。

看護師を含め職員総出で地道な営業活動を実施

とはいえ、健診センターを開設しただけで、受診者が自発的にどんどん来てくれたわけではありません。受診者が増えて安定して健診業務が回るようになるまでには、半年ほどの時間を要しました。

 

私たちの病院は地域の医療機関として30年以上の歴史があり、すでに地域に知られた存在ですから、特に周知をしなくても患者が途絶えることはありません。むしろ地域の高齢化に伴って患者は増える一方です。

 

しかし健診の対象は普段病院を利用する層とは異なる、健康に大きな問題のない社会人です。地域の事業所等に定期健診等の健診ニーズがあるとは考えていましたが、問題はどうやって私たちの健診センターの存在を知ってもらうかです。

 

そこで私たちの健診センターを周知し、受診者を獲得するためにさまざまな努力をしました。健診センター開設を知らせるチラシを2,000枚ほど作成し、駅前など人流の多いところで配布しましたし、地域にある事業所に直接電話をかけて入職時健診や毎年1回の定期健診の健診施設として利用してほしいと、電話や訪問での営業にも取り組みました。

 

また健診代行機関にも、つくば市周辺の事業所の健診受け入れ施設として登録をするなど、予約の入った健診業務を進めつつ、営業活動にも取り組むという時期がしばらく続きました。事務員だけでなく看護師も含め、健診センター職員全員で自施設の営業をしたのも、今となっては懐かしい思い出です。

 

おかげさまで2021年4月の開設から翌年2022年3月までの1年間で、月平均138人、年間1659人の受診者に利用していただくことができました。

 

鈴木 隆二

消化器外科医

医療法人社団筑三会筑波胃腸病院理事長

医学博士

 

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※本連載は、鈴木隆二氏の著書『選ばれる病院になる 予防医療の接遇力』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋・編集したものです。

選ばれる病院になる 予防医療の接遇力

選ばれる病院になる 予防医療の接遇力

鈴木 隆二

幻冬舎メディアコンサルティング

著者は自身の医院で健診・検診業務を始めた際に、この考え方を大切にし、医療機関としての専門性を保ちながらもサービス業のような丁寧な対応を目指しました。「接遇」を意識したその姿勢は地域の人たちからも好評を得ており、…

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