約40年にわたり国内外の景気分析をしてきたエコノミスト・宅森昭吉氏が、景気や市場を先読みするヒントを紹介する本連載。今回は、大河ドラマの扱う内容と景気局面の動向について見ていきましょう。

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2025年のNHK大河ドラマ『べらぼう』、視聴率は苦戦中

2025年のNHK大河ドラマは、『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺(つたじゅうえいがのゆめばなし)〜』が放送されている。

 

横浜流星が演じる主人公の蔦屋重三郎は、江戸時代中期から後期にかけて活動した版元であり、版元として化政文化隆盛の一翼を担い、北尾重政、山東京伝、曲亭馬琴、喜多川歌麿、葛飾北斎、東洲斎写楽など多数の作家、浮世絵師の作品刊行に携わった。そんな江戸時代のプロデューサーと言える人物の生涯を描いたドラマである。

 

興味深い大河ドラマで面白い内容だが、テレビ視聴率は昨年(2024年)に放送された平安時代の紫式部の生涯を描いた『光る君へ』と同様に低空飛行だ。『光る君へ』の年間平均視聴率(ビデオリサーチ、関東地区)は10.7%で歴代ワースト2位だった。

 

『べらぼう』の3月30日の第13話までの視聴率平均は10.6%で、この数字のままでも歴代ワースト2位に相当するが、第4話以降の視聴率がすべて10.6%以下で推移していることからみて、最終的に『光る君へ』を下回り、歴代ワースト2位になる可能性が高そうだ。

 

(ビデオリサーチ調べ・関東地区)
[図表1]NHK大河ドラマ視聴率 歴代ワースト10 (ビデオリサーチ調べ・関東地区)

 

現在はNHK総合に先駆けて放送するNHK BSでの放送に加え、「NHK+」では、放送後1週間であればPCやスマホなどで見逃し配信がみられる時代であり、視聴率が上がらない環境ではあるが、ドラマの描く時代が影響しているかもしれない。

戦国時代の出世物語、他の時代と視聴率を比較すると…

テレビ視聴率を重視するなら「戦国」の世を選んだほうがいいようだ。戦国時代の出世物語の視聴率は他の時代と比べて高い。歴代高視聴率ランキングベスト10のうち戦国物が6本も入っていて、3本の「江戸」を引き離している。歴代で一番高い視聴率は、「独眼竜政宗」(1987年、年間平均視聴率39.7%)、次いで「武田信玄」(1988年、年間平均視聴率39.2%)でいずれも「戦国」だ。

 

(ビデオリサーチ調べ・関東地区)
[図表2]NHK大河ドラマ視聴率 歴代トップ10 (ビデオリサーチ調べ・関東地区)

 

(ビデオリサーチ調べ・関東地区)
[図表3]1997年以降のNHK大河ドラマ視聴率(トップ・ワースト10作品を除く) (ビデオリサーチ調べ・関東地区)

「今宵はここまでにいたしとうござりまする」は流行語大賞に

「武田信玄」では母親の語りで物語が進行するという形式をとっていたので、信玄の母・ 大井夫人役でナレーターでもあった若尾文子が各話の最後に言う「今宵はここまでにいたしとうござりまする」は流行語大賞にもなった。

 

[図表4]1984年から1989年までの新語・流行語大賞「流行語部門・金賞」受賞語

 

戦国の出世物語は、景気によい刺激を与えるのであろう。1987年、1988年はバブル景気に重なり、日経平均株価は1988年12月に初めて3万円台に乗せた。

 

歴代6位の記録を持つ『太閤記』(1965年、年間平均視聴率31.2%)や、同じく5位の『おんな太閤記』(1981年、年間平均視聴率31.8%)と、豊臣秀吉ものは視聴率が高い。

 

バブル崩壊後20世紀中で最も景気が良かった1996年の『秀吉』は歴代8位で、年間平均視聴率30.5%である。「上げ潮じゃ」「心配ご無用」という、竹内直人演じる秀吉が発するセリフは人々を勇気付けたようだ。

 

 

宅森 昭吉
景気探検家・エコノミスト
景気循環学会 副会長 ほか

 

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