約40年にわたり国内外の景気分析をしてきたエコノミスト・宅森昭吉氏が、景気や市場を先読みするヒントを紹介する本連載。今回は、米国の大統領の任期の4年間で経済・株価の動きを分析した結果による、意外な事実について解説します。

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中間選挙の年、民主党のほうが実質GDP成長率が高めの傾向

1961年~2024年のデータでみると、米国では大統領が民主党出身か共和党出身かで就任してからの4年間の経済や株価の動向に相違がある。

 

就任4年目の大統領選挙の年はどちらの政党の出身でも景気重視の経済政策姿勢を打ち出すことが多く、経済政策期待が高まりやすく、実質GDP成長率はいずれも3%台前半だ。しかし、中間選挙の年は拡張的な財政政策をとりやすい民主党の方が高めの実質GDP成長率になる傾向がある。

 

(出所)各種資料
[図表2]米国の大統領と経済(1961年~2024年)~実質GDP成長率~ (出所)各種資料

CPI、共和党の大統領の就任3年目にいったん低く…

また、消費者物価上昇率(CPI)は、共和党の大統領が就任3年目にいったん低くなり大統領選挙の年に高まる傾向にあるのに対し、民主党の大統領では大統領選挙の年に向け高まる傾向がある。

 

(出所)各種資料
[図表3]米国の大統領と経済(1961年~2024年)~前年比CPI~ (出所)各種資料

大統領選挙の年の政策金利、民主党出身の大統領だと高めに

政策金利は、平均すると民主党出身の大統領のほうが大統領選挙の年に高めになる。

 

(出所)各種資料
[図表4]米国の大統領と経済(1961年~2024年)~FFレート(年平均)~ (出所)各種資料

大統領選の年の為替動向、共和党と民主党で明らかな差

なお、変動相場制になった1973年~2024年のデータによると、大統領選挙の年は共和党の大統領の時は平均4.1%の円高で、民主党の大統領の時は平均2.3%の円安だ。2024年の政策金利引き下げは9月、11月に続き、12月と3会合連続で実施され、政策金利は5.5%から5.0%、4.75%、4.5%と低下したが、水準は高めにとどまった。米国の金利低下を受け2024年はドル高・円安が進行した。

 

※ドル円レートの前年末比%、+円高、ー円安 (出所)各種資料
[図表5]米国の大統領と経済(1961年~2024年)~ドル円レート、前年比%~ ※ドル円レートの前年末比%、+円高、ー円安
(出所)各種資料

 

NYダウは出身政党にかかわらず、大統領選挙の前年に高めの伸び率になるが、大統領選挙の年は、民主党出身の大統領の方が高い伸び率になる傾向がある。2024年は民主党出身のバイデン大統領で、NYダウは+12.9%の高めの伸び率になった。

 

(出所)各種資料
[図表6]米国の大統領と経済(1961年~2024年)~NYダウ・前年比~ (出所)各種資料

米大統領選挙の年は、日本の株価も上昇しやすい傾向に

1950年から2024年のデータでみて、十二支の中で日経平均株価が最も上昇しやすい辰年、2番目に上昇しやすい子年は、申年とともに、4年に1度の米国の大統領選挙の年に当たる。米国の株価が上昇する年は、日本の株価が上昇しやすい傾向があり、そのことを反映しているのであろう。

 

対象期間:1950年~2024年 (出所)各種資料
[図表1]十二支ごとの日経株価平均(前年比) 対象期間:1950年~2024年
(出所)各種資料

 

※ 本投稿は情報提供を目的としており、金融取引などを提案するものではありません。

 

 

宅森 昭吉
景気探検家・エコノミスト
景気循環学会 副会長 ほか

 

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