カジノで1億円賭けて1億円儲けてプラスマイナス「ゼロ」でも課税!?日本の「所得税法」の異様さが先進国のなかでも一線を画すワケ【税理士が解説】

カジノで1億円賭けて1億円儲けてプラスマイナス「ゼロ」でも課税!?日本の「所得税法」の異様さが先進国のなかでも一線を画すワケ【税理士が解説】
(画像はイメージです/PIXTA)

2025年2月27日、東京地裁がラスベガスでのバカラ賭博に関する興味深い判決文を出しました。賭博の所得計算方法について東京地裁が示した見解によって、先進国のなかでも異様としか表現できない、日本の個人に対する「税法」の歪さが浮き彫りになっています。そこで本稿では、カリフォルニア州にオフィスを構える国際税務のプロフェッショナルが、賭博における「日本の所得税法」について、具体例とともに解説します。

カジノで儲けたら要注意!「所得税」の注意点

大谷翔平ブームの影響もあり、ロサンゼルスの球場には日本人観光客の姿が目立つようになっています。カリフォルニア州最大の都市であるロサンゼルスから約440キロ離れたネバダ州ラスベガスも、多くの日本人観光客が訪れる人気スポットです。

 

ラスベガスといえば、やはりカジノ。現地のホテルに宿泊しながらカジノを楽しむ日本人も少なくありませんが、注意すべきは「所得税」です。

カジノでの勝ちは「一時所得」に該当

賭けごとで勝って利益が出た場合、その利益は日本の税法上、「一時所得」として翌年の確定申告が必要です。これはカジノに限らず、競馬や競輪など、国内外を問わず賭博での儲けに当てはまります。

【図表1】海外でのカジノでの税務イメージ


とはいえ、国内であればいざ知らず、海外で賭博によって儲けたという事実を税務署側が把握することは容易ではありません。

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