維持・管理のしやすさも木造アパートに軍配
また、維持・管理コストという面においても木造アパートは有利です。投資用物件はいったん購入すれば、あとは収益を生むだけというわけにはいきません。購入後にも物件の維持・管理コストがかかり続けます。つまり、投資収益を考える際は、購入時の利回りだけではなく、購入後の維持・管理コストも事前に想定しておかなければなりません。
維持・管理コストには、大きく分けて「PM費用」(プロパティマネジメント)と、BM費用(ビルメンテナンス)があります。
プロパティマネジメントは、建物の巡回警備、共有設備の点検、清掃など管理業務全般、ビルメンテナンスはエレベーター、防災設備・消防設備、貯水槽・ポンプ、ゴミ集積場、法定点検、整備、補修といった設備や施設のメンテナンス業務全般を指します。加えて、退去時の原状回復費用や大規模修繕費用なども維持管理コストに含まれます。
一般的に、維持・管理コストは建物の構造や規模が影響します。その点で、木造アパートはエレベーターなどの施設がなく設備も少ない傾向があります。建物によっては受水槽や揚水ポンプなどの設備もありません。長期的に見た場合に、RC造マンションよりも相対的にメンテナンスコストが抑えられ、アパート経営にとって利点です。
大規模修繕は、一般的なRC造マンションだと12年ごと、木造アパートだと10~15年ごとが目安です。木造はRC造より建設工費が低いので、大規模修繕費用が安くなります。
なお、区分マンションの場合は、マンションの管理組合が業者に選定・委託しており、投資家は管理規定に従って管理費や大規模修繕積立金を毎月支払います。一棟マンションの場合は、投資家自身が管理会社に委託することになります。
菅谷 太一
ハウスリンクマネジメント株式会社
代表取締役
注目のセミナー情報
【海外不動産】12月18日(木)開催
【モンゴル不動産セミナー】
坪単価70万円は東南アジアの半額!!
世界屈指レアアース産出国の都心で600万円台から購入可能な新築マンション
【事業投資】12月20日(土)開催
東京・門前仲町、誰もが知る「超大手ホテルグループ」1階に出店!
飲食店の「プチオーナー」になる…初心者も参加可能な、飲食店経営ビジネスの新しいカタチとは?
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」
■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ
■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】
■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】
