中古物件のお得感は薄れている
最近では、価格の安さという中古物件最大のメリットが薄れてきています。本来だと中古物件のほうが新築物件よりも価格が安いので、当初の利回りは高くなるはずです。ところが、コロナ禍以降の中古アパートは、利回りが低下しています。
その背景には不動産価格の上昇があります。建築工費は高騰しており、それに伴って建築費用やリフォーム費用、修繕費が上昇しています。中古アパート市場はすでにオーナーとなっている売り手にとっては有利な状況ですが、これから不動産投資を始める人にとっては大きなマイナス要因です。
一部の金融機関が耐用年数を超える融資を提供するようになったのも、中古アパート価格を押し上げました。首都圏においては、現在では中古アパートと新築アパートの利回りが、大差ないレベルになっています。
少なくとも、現時点は、新築アパートに対する中古アパートの優位性はほぼ失われていると考えられます。新築アパートに比べて、優良な中古アパートはなかなか見つからなくなっているということです。
基本的に利回りが高い中古のアパートは、再建築不可物件、建ぺい率・容積率オーバー物件、あるいは事故物件のような瑕か疵し物件など問題を抱える物件が多くを占めます。そのような物件に手を出すべきではありません。
そもそも中古の投資用アパート市場では、3階建ての木造アパート物件は数が少なく、2階建てアパートが大半です。
その理由は、市街地の住宅街で一般的な建築基準法上の「準防火地域」において、木造3階建てのアパート建築が、1999年まで禁止されていたことにあります。2000年代に入ってから、準防火地域で少しずつ木造3階建てアパートが建てられるようになったので、まだ中古市場でそれほど出回っていないのです。
したがって、木造3階建てのアパートを狙うなら必然的に新築になります。
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