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重要高まるインターナショナルスクール
世界のインターナショナルスクール市場は、グローバル化の進展や国際的な労働力の増加、そして質の高い教育への需要の高まりによって急速に成長しています。特にアジア、中東、アフリカなどの新興経済国では、経済成長とともに国際ビジネスの機会が増え、外国人駐在員だけでなく地元の富裕層も国際的な教育に高い関心を寄せています。
ISCリサーチ(ISC Research)は、インターナショナルスクール市場の動向を専門に調査する機関です。同社の2022年の報告によれば、世界には約1万3190校の英語を主な指導言語とするインターナショナルスクールが存在し、約550万人の生徒が在籍しています。このデータは、世界中のインターナショナルスクールの数や生徒数を詳細に調査した結果です。これらの学校は年間で約530億ドル(約7兆8705億円、2024年10月時点)の収益を生み出し、市場は新型コロナウイルス感染症収束後も拡大を続けています。
また、アドロイト・マーケット・リサーチ(Adroit Market Research)は、さまざまな業界の市場調査と分析を行うリサーチ会社です。同社の報告によれば、世界のK‐12(幼稚園から高校までの教育段階)のインターナショナルスクール市場は、2022年から2028年にかけて年平均成長率(CAGR)19%で成長し、市場規模が3619.8億ドル(約53兆7540億円)に達すると予測されています。
これは、世界中でインターナショナルスクールへの需要が高まっていることを示しています。この成長の背景には、英語教育への強いニーズや、より手頃な学費で提供されるインターナショナルスクールの増加、多国籍の生徒とともに学ぶ機会を提供する学校への需要の高まりがあります。
特にアジア太平洋地域では、経済成長にともなってインターナショナルスクールの設立が急速に進んでおり、現地の富裕層やエリート層を中心に、子どもに国際的な視野を持たせたいと考える家庭が増えています。
さらに、教育技術の進化も市場拡大に大きく寄与しています。多くの学校がオンライン学習プラットフォームやデジタル教材を導入し、2020年以降のコロナ禍を契機に、オンラインやハイブリッド形式の授業が一般化しました。これにより、地理的な制約を超えて幅広い生徒に教育を提供できるようになり、特に遠隔地に住む生徒や留学を希望する家庭にとって大きな利便性が生まれています。
しかし、市場の急成長には課題も存在します。特に高額な学費が多くの家庭にとって障壁となっており、インターナショナルスクールに通えるのは限られた層にとどまることが多いです。また、異文化間の統合や教育の質を保つための優秀な教員の確保など、学校運営における課題も依然として残っています。
総じて、世界のインターナショナルスクール市場は今後も成長が期待される分野であり、需要の増加と教育技術の進歩がその成長を支えています。しかし、より多くの生徒が質の高い国際教育を受けられるようにするためには、学費の負担軽減や教育の質の維持、多様性と包括性の促進が不可欠です。
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