タクシー代のレシートを保管、家族信託も…FPからのアドバイス
歩美さんは悩んだ挙げ句、FP(ファイナンシャル・プランナー)に相談することにしました。そして、歩美さんの家計に今後、少しでもゆとりを持たせるため、原則として歩美さんは仕事を優先し、緊急時以外は距離を置くという今の姿勢を貫くことにしたのです。
また、タクシー代もまずは1万円を渡し、足りなくなったら今後の予定も聞きながら必要なお金を渡すようにしました。タクシーに乗った際のレシートを保管してもらうことも忘れないようにすることで、今後どのくらい必要かが把握できるようになります。
今の状態では、両親は歩美さんに頼んだら何とかしてくれると思っています。そのため、その依存をまず解くことが大切です。
また、将来、両親のどちらかが認知症を発症した際に、財産の管理がスムーズに行えるよう家族信託契約を結ぶことにしました。
その後、歩美さんは両親と話す時間を設け、万が一認知症などになった際に父や母の財産を管理する手続きをしたいと話したのです。そうしなければ認知症発症後の財産の管理が歩美さんではできなくなり、治療費などの支払いができません。この内容には両親ともに納得し、歩美さんを受託者とした家族信託契約を締結し、信託口口座の開設手続きも進めました。口座には認知症発症によるその後の介護などの費用に使えるようまとまった金額を入れています。
歩美さんはタクシー代としてお金を渡したのはちょっと行き過ぎだったかなと今になって後悔しています。両親も体力が弱ってくるにつれ、より楽な方法を選ぶでしょう。しかし、本当なら歩美さんがやらなければならないことが十分にできていないという罪悪感から、少しでもとお金を渡していたのです。
と同時に、両親から認められたいという気持ちもあって頑張りすぎていた自分に気付きました。親に依存されていると思っていた歩美さんですが、ある意味、歩美さん自身も両親に依存していたのかもしれません。「私も親離れできていなかったのかも……」と思った歩美さん。今後も様子を見るために仕事のないときは両親の元に顔を出そうと思っていますが、適度な距離を保ちながら、両親には自分でできることはやってもらうつもりです。
新井智美
トータルマネーコンサルタント
CFP
【注目のセミナー情報】
【事業投資】9月30日(水)オンライン開催
年商1,600万円・年間利益600万円のモデルケースを公開!
信頼のECCブランド「個別指導塾ベストワン」の経営戦略
【資産防衛】10月14日(水)オンライン開催
約30年ぶりの世界的金利変動が生み出した
新たな「お宝保険」の全貌
【関連記事】
■月20万円もらえるはずが…45歳・サラリーマン「ねんきん定期便」に抱いた違和感。「年金ルール」知らずにそのまま20年…65歳で受け取ることになる年金額に唖然「何かの間違いでは?」
■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】
■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】

