詐欺や強盗が怖いので雨戸を閉め切ると…一戸建ての思わぬリスク
波平とフネが住む一戸建て住宅では、防犯のために雨戸を閉め切る生活が習慣となりつつあります。
一戸建て住宅はマンションにくらべ、侵入経路が多く、侵入窃盗犯にとっては格好のターゲットです。
ニュースで報じられるような高齢者を狙った詐欺や侵入窃盗の被害が増える中、波平は「何かあってからでは遅い」と、留守中はもちろん在宅中でも雨戸を閉めることを徹底しています。
しかし、この対策が新たなリスクを生んでいることに気づきませんでした。
雨戸を閉め切るリスク
雨戸を閉め切る生活は、防犯上の安心感を得る一方で、家の中の生活環境を悪化させる要因にもなります。
特に夏場には、換気不足から室温が急上昇し、熱中症の危険が高まります。
近年、熱中症による高齢者の死亡例が増加しており、その多くが「閉め切った家」の中で発生しています。波平とフネも、雨戸を閉め切って過ごしている日が多く、フネが「最近家の中にいて頭がぼーっとする」と訴えたことがありました。後に医師から軽度の熱中症だったと指摘され、大きなショックを受けました。
また、雨戸を閉めることで室内が暗くなり、生活動線が見えにくくなります。その結果、小さな段差でつまずいたり、家具に足をぶつけたりと、転倒事故のリスクも高まります。
こうした状況が重なると、「安全のための対策」がかえって生活の質を低下させてしまいます。
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