この質問で「改善策」に気づかせる
もし、部下が「実行の障害となったもの」をうまく言葉にできないときは、別の角度からの新たな質問で助け舟を出してあげるといいと思います。
たとえば、「今回行動を起こせなかったことで、わかったことは何かな?」と、失敗そのものから少し焦点を外した質問をしてみます。
ミスした部下は、後悔や焦りから冷静ではいられないかもしれません。ですからこの質問で、ネガティブな思考に陥らせる現状から1度離れて、「失敗から得たものはなかったかな?」と、ポジティブな方向で考えてもらうのです。
「最初にA社との交渉に着手すると決まっていましたが、じつはその前段階としてB社との調整をしておく必要がありました」
「Cの部署とのすり合わせが抜けていたため、書類の作成が間に合いませんでした」
「既存のマニュアルが古くなっていて、対応が間に合いませんでした」
「最初に組んだスケジュールがタイトすぎて、手が回りませんでした」
こうした気づきは、次の改善につながるとても有益な情報です。 事前の検討が不十分であったことがわかりますし、部下が何を苦手としているのか見えてくるかもしれません。同じような失敗が起きないように、会議で共有しておく価値があります。
合わせて、「次はどうするとうまくいくと思う?」と考えてもらえば、部下は失敗で得た気づきから教訓を得ることができます。
この質問で、過去を悔やむ気持ちから、未来をよりよくしようとする方向へと変えていけるはずです。
林 英利
BizMentor(R)
代表メンター
注目のセミナー情報
【国内不動産】4月26日(土)開催
【反響多数!第2回】確定申告後こそ見直し時!
リアルなシミュレーションが明かす、わずか5年で1,200万円のキャッシュを残す
「短期」減価償却不動産の節税戦略
【資産運用】5月10日(土)開催
金価格が上昇を続ける今がチャンス!
「地金型コイン」で始める至極のゴールド投資
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」
■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ
■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】
■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】