「やっておいてね」って言ったのに…やるべき仕事をやっていない部下に「言ってはいけない」ひと言とは?【専門家が解説】

「やっておいてね」って言ったのに…やるべき仕事をやっていない部下に「言ってはいけない」ひと言とは?【専門家が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

会議で決めたことが進んでいないとき、「なぜやらなかった?」と問い詰めても、部下は萎縮するばかり。本当の原因を知るには、「何が行動を邪魔したのか?」と問いかけることが大切です。「実行を阻んだ要因」を部下と共有すれば、解決策を一緒に考えることができます。大和ハウス、トヨタを経て現在はプロコーチとして活躍中の林英利氏の著書『いい質問が部下を動かす』(三笠書房)から一部抜粋してお届けします。

この質問で「改善策」に気づかせる

もし、部下が「実行の障害となったもの」をうまく言葉にできないときは、別の角度からの新たな質問で助け舟を出してあげるといいと思います。

 

たとえば、「今回行動を起こせなかったことで、わかったことは何かな?」と、失敗そのものから少し焦点を外した質問をしてみます。

 

ミスした部下は、後悔や焦りから冷静ではいられないかもしれません。ですからこの質問で、ネガティブな思考に陥らせる現状から1度離れて、「失敗から得たものはなかったかな?」と、ポジティブな方向で考えてもらうのです。

 

「最初にA社との交渉に着手すると決まっていましたが、じつはその前段階としてB社との調整をしておく必要がありました」

「Cの部署とのすり合わせが抜けていたため、書類の作成が間に合いませんでした」

「既存のマニュアルが古くなっていて、対応が間に合いませんでした」

「最初に組んだスケジュールがタイトすぎて、手が回りませんでした」

 

こうした気づきは、次の改善につながるとても有益な情報です。 事前の検討が不十分であったことがわかりますし、部下が何を苦手としているのか見えてくるかもしれません。同じような失敗が起きないように、会議で共有しておく価値があります。

 

合わせて、「次はどうするとうまくいくと思う?」と考えてもらえば、部下は失敗で得た気づきから教訓を得ることができます。

 

この質問で、過去を悔やむ気持ちから、未来をよりよくしようとする方向へと変えていけるはずです。

 

 

林 英利

BizMentor(R)

代表メンター

 

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※本連載は、林英利氏の著書『いい質問が部下を動かす』(三笠書房)より一部を抜粋・再編集したものです。

日本企業は老いたのか 失われた30年を振り返り、未来を展望する

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岩﨑 尚人

日本能率協会マネジメントセンター

リーマンショック、東日本大震災などを乗り越えた先にやってきた新型コロナウイルスの大流行。この現実と直面した企業や否応なく変革を進め、働き方は大きく変わった。真に強い企業とは、変わらないために思い切った変化を遂げ…

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