(※写真はイメージです/PIXTA)

リハビリと聞くと、「歩くこと」を目標とするイメージを持たれるかもしれません。しかしリハビリの目的や進め方は、病院と在宅で異なります。それぞれのどのような特徴あるのでしょうか。本記事では、居宅介護支援や訪問看護を提供する(株)一期一会の代表であり、看護師の安田由加理氏による著書『過疎地域の福祉革命』(幻冬舎メディアコンサルティング)から一部を抜粋・再編集し解説します。

小さな動作の可不可がもたらす、大きな影響

例えば車椅子に座れるかどうかで、一般的な車で移動できるかどうかが変わってきます。車椅子に座ることができない場合は移動のときにストレッチャーなどが必要になるため、介護タクシーなどを使わなければまず移動できません。また、車椅子に乗ることができれば自宅に戻ってからも外に出ることができます。しかし、車椅子に乗ることができなければよほどのことがない限り、自宅から外へ出ることは難しくなります。

 

座る姿勢を維持できるかどうかも、その人の生活を大きく左右します。座った姿勢を維持できなければ、基本はベッド上で寝たまま過ごすことになります。座る姿勢を維持できるのか、寝たままの姿勢しかできないのかでできることには雲泥の差があります。座ることができなければ、入浴も寝たままの姿勢でしなければならないため訪問入浴サービスが必要になります。

 

あるいは座ることができるとしても、ベッドから車椅子への移動にどの程度のサポートが必要かによってもサービスは変わってきます。自宅にいる妻1人のサポートで車椅子への移動ができるならば、それほど多くの訪問サービスは要らないかもしれません。

 

反対に、2人がかりでなければ車椅子に座ることができないとしたら、訪問介護や訪問看護が入っている時間帯に車椅子へ移動させて、その間に座って食事をすませるなどサービスを組み立てる必要があります。

 

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本連載は、2024年12月24日に刊行された安田由加理氏の著書『過疎地域の福祉革命』(幻冬舎メディアコンサルティング)から一部抜粋・再編集したものです。

過疎地域の福祉革命

過疎地域の福祉革命

安田 由加理

幻冬舎メディアコンサルティング

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