(※写真はイメージです/PIXTA)

介護はきれいごとではありません。適切なサポート体制がなければ、本人と家族の健康を損なう可能性があります。一方で、訪問介護などの地域資源を活用できるならば、在宅介護もまた選択肢の一つです。本記事では、居宅介護支援や訪問看護を提供する(株)一期一会の代表で看護師の安田由加理氏の著書『過疎地域の福祉革命』(幻冬舎メディアコンサルティング)から一部を抜粋・再編集し、詳しく解説します。

病院と在宅どちらも経験したからこそ分かること

Aさんのケースでは、病院からは在宅療養は難しいと言われていたものの、たまたま保険外サービスで私たちと出会ったことで、自宅へ戻ることにつながりました。これは私自身の経験に基づく推測ですが、病院は家族のためを思うがゆえに強く退院を勧めないことがあるのではないかと感じています。

 

なぜなら、医療職であるからこそ自宅で患者の介護をすることがどれほど大変なことか嫌というほど知っているからです。それは身体的負担だけではなく、それ以上に精神的負担が大きくあります。介護はきれいごとではすまされません。どれほど本人や家族が望んだとしても、適切なサポート体制がないまま無理に退院させてしまったら、本人の健康はもちろんのこと家族の健康や生活を損なってしまうことも起こり得るからです。

 

もちろん家族が自宅で介護したいと強く希望すればそのために知恵を絞りますが、そうでない場合にあえて病院側から在宅療養を勧めることは少ないことも考えられます。それは患者と家族を思うがゆえであり、私だって病院で働いていたときは強く退院を勧めなかったかもしれません。

 

あるとき、家族に「そんなに頑張らなくていいんですよ。心配なら入院の話を主治医にしてみましょうか?」と言ったことがあります。しかし、「退院するときに自宅で頑張ります、看取りますと病院の先生や看護師さんに言ったから」と過去の言葉にしがみついていました。

 

家族の思いは変わります。変化していいんです。私は「揺れ動くことはよくあります」と伝え、そのときそのときの家族の思いに寄り添うようにしています。

 

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本連載は、2024年12月24日に刊行された安田由加理氏の著書『過疎地域の福祉革命』(幻冬舎メディアコンサルティング)から一部抜粋・再編集したものです。

過疎地域の福祉革命

過疎地域の福祉革命

安田 由加理

幻冬舎メディアコンサルティング

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