今回は、筆者の失敗例を題材に、賃貸不動産の「管理会社」選びのポイントを見ていきます。本連載は、株式会社タカ・コーポレーション代表取締役、中村 隆氏の著書『続・究極の不動産投資術』(株式会社タカ・コーポレーション)の中から一部を抜粋し、不動産の購入から、入居者募集、物件の維持管理まで、「究極の不動産投資術」の具体的な内容を解説します。

「管理会社に一任」はサラリーマン大家にはお勧めだが…

これまで不動産を買う時に気を付けなければならないことを述べてきました。買った後も大事な場面があるので、ここから説明していきます。

 

基本的に管理会社を探して、賃貸管理契約をすればかなりの部分大家の仕事はなくなります。サラリーマンの方にはこれをお勧めします。

 

具体的に管理会社は何をしてくれるのでしょうか? まず入金の管理をしてくれます。家賃を入居者から集めてくれて翌月の15日に大家の口座に振り込んでくれます。入居者からの苦情処理をしてくれます。これが一番大家が嫌がることなのです。クレームを直接受けたくない大家が多いのです。だから管理会社にこの作業を頼んでいるのです。

 

修繕が必要な場合はその見積もりを取ってくれます。あと入居者の募集活動もしてくれます。退去時には立会もしてくれます。このように管理会社は大家にとって非常に素晴らしい事業パートナーになりうる可能性が高いのです。しかしこれはあくまでも「可能性が高い」というだけで絶対ではありません。

 

したがってあまり期待し過ぎると将来不満を管理会社に言う羽目になります。その証拠に大家の中で今まで管理会社に不平不満を言ったことがない方はほとんどいないと思います。しかしあまり不満を言い過ぎると嫌われてしまいますので、最低限の節度をもって接してください。

 

管理会社に支払う手数料は普通は毎月振り込まれる家賃総額に対して5%です。それと消費税もかかります。例えば毎月家賃が100万円入ってきた場合は5%5万円と5万円に対する消費税5%の2500円が100万円から引かれます。最後に振り込み手数料が420円かかったらそれも引かれて大家に振り込まれてくる実際の金額は94万7080円となります。

 

この管理料を毎月支払えば管理会社に管理を一任できるので、副業で不動産経営を検討しているサラリーマン大家にはお勧めです。

「すぐに満室にしますよ」は信じられるか?

実は私は管理会社を選ぶのに一度失敗しました。この失敗談から少しでも学ぶところがあれば皆様のお役にも立てると思い敢えて経緯から説明します。

 

私は小山のマンションを購入した時管理についてどうしようか迷っていました。その時にこのマンションを私に紹介した仲介業者の営業マンが私に言った甘い甘い一言がきっかけで、その営業マンが経営する従業員1人の会社に管理を任せました。会社は小山市から遠く離れた東京都内にありました。

 

ではこの甘い甘い一言を披露します。

 

「中村さん、私どもは入居者付けには自信があります。この前もたった1カ月で満室にしました。中村さんのマンションもすぐに満室にしますよ。入居者募集には絶対に自信がありますのでぜひ私どもに管理をさせてください」でした。

 

私は「満室」というこの言葉を聞き安心しました。当時サラリーマンをしていましたので、ここが満室になれば何も心配いらないし土日もゆっくり休めると考えました。契約書2通に署名捺印して期間は2年間で契約してしまいました。2006年10月から管理が始まりました。募集も任せています。

 

この話は次回に続きます。

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    本連載は、2012年3月20日刊行の書籍『続・究極の不動産投資術』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

    続・究極の不動産投資術

    続・究極の不動産投資術

    中村 隆

    株式会社タカ・コーポレーション

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