前回は、「増毛パウダー」や自毛に人工毛を結びつける増毛法をご紹介しました。今回は、「カツラ」着用におけるメリットとデメリットについて見ていきます。

「増毛」は「カツラ」を売るための導線!?

もともとある髪に、人工毛を人の手で結んでつける「結着増毛」といわれる方法を前回ご紹介しました。そして、この方法には、時間が経つと見た目に違和感が表れてきてしまうというデメリットがあるとお伝えをしました。

 

増毛した髪が伸びてきたときの違和感。それは元からあった髪が伸びて浮き上がってくることで起こります。元の髪が伸びると、結びつけた人工毛も一緒に浮き上がってきてダマができたり、枝毛のように見えたりしてしまうのです。それを放置したままにすると、とても見た目が悪いため、元に戻さなくてはなりません。当然、また人の手で結び直すわけで、その手間や費用がほぼ毎月かかります。

 

また、人工毛を結びつけられた元の髪に負担がかかるのも事実。そうなると健康だった髪までがダメージを負ってしまいます。ブラッシングをしたり、軽く手ぐしでなでつけたりしただけでも、弱った元の髪がブチブチと切れてしまうほどです。

 

こうして終わりない手間と費用がかかる増毛は、もはや「薄毛ビジネス」と呼ぶこともできるでしょう。

 

カツラには抵抗のある人が多く、高いものでもあるため、いきなりかぶりたいと思う人は少ないはずです。だからメーカーとしても、すぐに売れるものではないことがわかっています。そこで“増毛”で客を誘導するわけです。

 

つまり、増毛のメンテナンスや費用に悩み、「もういやだ! こんなもの、やめたい!!」と思った人に、「それならばカツラがいいですよ」と言って、カツラを売るというシステムです。

圧倒的な増毛感が魅力の「カツラ」のデメリット

もちろん「カツラ」自体がいけないわけではありません。カツラは昔から歴史のあるものであり、認知もされているものです。

 

かつてはほぼ男性向けのものといったイメージでしたが、最近では女性のカツラも増えています。有名女優を起用したおしゃれなCMや、カツラでなく“ウィッグ”といった呼び名の効果もあってか、女性もカツラに抵抗が少なくなったようです。実際、女性用カツラはよく売れており、今ではカツラを購入する人のうち10%以上が女性ともいわれます。

 

中心購買層は50~60代の、髪の分け目やつむじの薄毛が気になる女性ですが、最近では産後脱毛などに悩む20代女性もカツラを使うことが増えています。

 

男女を問わず、カツラの大きなメリットは、まず、誰が見てもわかる圧倒的な増毛感です。しかもカツラを買った次の日から、間違いなくそれが得られます。つまりガラリと変身できるわけです。

 

一方、デメリットも少なくありません。まずは、違和感。自分の頭髪ではないかぶりものをつけるのですから、これは当然です。帽子をかぶっているのと同じ感覚ですが、「それでもハゲているよりはマシ」と思う人は少なくないのでしょう。

 

ほかにもデメリットはたくさんあります。メンテナンスの面倒さ、カツラであることがバレるのではないかという不安。頭が蒸れて雑菌が繁殖し、不潔になるという欠点もあります。さらに、ピンで髪に取りつけるタイプのカツラだと、いつもピンによって引っ張られている部分がハゲてしまうこともあります。さらに頭頂部は隠せても、生え際が隠しにくいのもカツラの難点です。

本連載は、2016年9月9日刊行の書籍『薄毛 「自毛主義」のすすめ』(幻冬舎メディアコンサルティング)の本文から一部を抜粋したものです。

薄毛革命 「自毛主義」のすすめ

薄毛革命 「自毛主義」のすすめ

音田 正光

幻冬舎メディアコンサルティング

髪が抜けて少なくなる、頭頂部が薄くなる――これは男性にとって古今東西、永遠のテーマといえる苦しみであり、さらに昨今は女性にも薄毛の悩みを抱える人が増えています。 本書では、さまざまな治療法を試しては失望してきた…

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