前回は、AGAに効果を発揮する内服薬を紹介しました。今回は、発毛効果が医学的にも認められている外用薬を紹介します。

元々は高血圧を抑えるための血圧降下剤として使用

さて、AGAの治療には外用薬も使われます。それが「ミノキシジル」外用薬です。育毛剤のCMなどで、その名を耳にしたことのある方も多いでしょう。

 

ミノキシジルは医学的に発毛効果が認められていますが、実は、フィナステリドと同じく、最初からAGAの薬として開発されたものではありません。元々は高血圧を抑えるための血圧降下剤として使われていました。毛細血管などを開く血管拡張作用により、血流の通り道を広げ、血圧を下げる効果があるためです。

 

ところが、このミノキシジルを使っていると、多毛の症状が現れることがわかったのです。考えてみれば、毛細血管などが広がれば、頭皮の毛根も血行が良くなり、栄養や酸素がしっかりと運ばれることになります。すると毛包や毛母細胞が活性化し、発毛や育毛が起こっても不思議はありません。そのような考えから、ミノキシジルはAGAの薬としても研究され、利用されるようになったわけです。

毛髪を太く強くする効果はあるが、本数自体は増えない

ミノキシジルには二つの作用があるとされています。一つは、休止期の毛包から初期成長期の毛包への移行促進。もう一つは、後期成長期の毛包への移行促進、それに軟毛化した毛髪を太い毛に成長させる作用です。

 

ただし、これも細く軟らかくなった毛髪を太く強い毛に戻すということで、本数が増えるわけではありません。使用して実感できる効果としては、うぶ毛のようだった毛髪が軟毛に変化したり、肉眼では見えなかった毛が見えるようになったりすることが挙げられます。

 

ミノキシジルは塗り薬の成分として日本でも認可され、1999年に一般用医薬品「リアップ」として商品化されました。今ではCMなどでもおなじみの人気商品となっています。

本連載は、2016年9月9日刊行の書籍『薄毛 「自毛主義」のすすめ』(幻冬舎メディアコンサルティング)の本文から一部を抜粋したものです。

薄毛革命 「自毛主義」のすすめ

薄毛革命 「自毛主義」のすすめ

音田 正光

幻冬舎メディアコンサルティング

髪が抜けて少なくなる、頭頂部が薄くなる――これは男性にとって古今東西、永遠のテーマといえる苦しみであり、さらに昨今は女性にも薄毛の悩みを抱える人が増えています。 本書では、さまざまな治療法を試しては失望してきた…

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