前回は、「カツラ」着用におけるメリットとデメリットについてお伝えしました。今回は、「カツラ」の課題をより掘り下げてお伝えします。

交代用に複数所有し、傷んだら作り直す

前回カツラのさまざまなデメリットをお伝えをしましたが、加えて、非常に費用がかかることも大きなデメリットです。カツラは一度作ったら終わりではなく、交代用に複数作ったり、傷んだら作り直したりしなくてはなりません。そうしたからくりで費用がかさみ、2、3年で80万~100万円はかかります。もし一生つけるとなると莫大な金額になるのは当然です。これは“カツラ地獄”といっても過言ではありません。

 

カツラにもいろいろな種類があります。先ほどお話ししたピンで取りつけるもののほかに、編み込み式のカツラもあります。これは元からある髪の毛に編み込むものなので、ずれたりする心配はありません。でも自分で取り外すことはできず、洗髪も専門のサロンで月に1度してもらうしかできません。それまでは頭皮の汚れもかゆみも我慢し、どうしてもかゆいときはアイスキャンデーの棒のようなものでカツラの合間を縫って、かくしかないのです。

 

一方、とても高級な医療用カツラもあります。これは脱毛症や無毛症の人、抗がん剤治療のため脱毛してしまった人などが使うものです。上質で出来がよく、カツラとバレにくいメリットがありますが、かなり高額で、メンテナンスにもやはり手間がかかります。

粘着テープを使った「貼りつけるカツラ」も

また、かぶるカツラのほかに、「貼りつけるカツラ」というものもあります。

 

そのターゲットはまず、「どうしてもカツラはかぶりたくない」という若い人。また、頭頂部や前頭部、M字の生え際などが薄毛の人です。男性型脱毛症(AGA)の場合、7~8割と大部分が生え際の後退から始まります。このように髪の毛自体がなくなると、先にお話ししたように、結びつける増毛はできません。そこで“貼りつけるカツラ”というものがあるのです。

 

これは医療用粘着テープに人工毛をつけたもので、1枚数万円もします。メリットは額の生え際など、どこにでも手軽に貼りつけられ、一瞬にしてフサフサとした増毛感を得られることです。

 

しかも、薄毛であったことを知らない相手には、ほぼ絶対にバレません。実際、この貼りつけるカツラをつけた状態で女性と交際を始め、ついに事実を打ち明けられないまま結婚してしまった例もあります。その人はいつまでも本当のことを話せず、悩み続けていました。それほどにバレにくいものであるのは確かです。

 

しかし、この貼りつけるカツラは2週間ほどではがれてしまいます。しかも粘着テープが貼りつけてあった部分は蒸れて炎症を起こし、ピンク色に変色してしまうことが多いのです。見た目がよくないうえに当然痛みもあり、臭くにおうようにもなります。

 

こうなると、やはり「もうやめたい!」と思う人も少なくありません。そうなると、やはり次は本格的なカツラへと向かうことも多いでしょう。しかし、前述したようにカツラはさまざまなデメリットを孕んでおり、特にコスト面では高額のため、結果として「難民」になってしまう人が出ているのが実情なのです。

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    本連載は、2016年9月9日刊行の書籍『薄毛 「自毛主義」のすすめ』(幻冬舎メディアコンサルティング)の本文から一部を抜粋したものです。

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