(※写真はイメージです/PIXTA)

エリートと呼ばれるほど収入が十分にあり、堅実な返済比率に収めた場合であっても、住宅ローンの審査に通らないケースがあります。それはいったいどのような場合に起こりえるのか、具体的な事例をもとに、その理由とマイホームの購入が起因して起こる「老後破綻の落とし穴」をみていきましょう。

妻だけを責めることはできない…A夫妻の後日談

後日、再びAさんから筆者のもとに連絡がありました。

 

「先日はありがとうございました。あれから、これまでのお金の使い方についてじっくり振り返ってみたんです。そしたら、『妻だけを責めることはできないな』と思いました。妻には堅実な資産形成を勧めていたくせに、自分は『仕事のためだから』と言い聞かせながら、スーツや時計、自己投資にお金を使っていました。アンバランスな家計だったと思います。

 

妻は家族カードの件で貯蓄はありません。それに僕自身も、独身時代から貯蓄してきた1,500万円は残っていますが、結婚後は増えていません。

 

今後はムダな支出を減らして、老後まで見据えた資産形成を戦略的に行っていきたいと思います。もともと、息子が小学校に入るタイミングで、マイホーム購入と同時に妻が復職する予定だったんです。

 

マイホーム購入は先延ばしになったけれど、復職は予定どおりにしてもらって、収入と支出両面で見直せたらなと思います。

 

今後住宅を購入するときまでに、生活の質を落とさなくてもいいような家計を、夫婦で作っておきたいと思います」

 

口をはさむ隙もないようなAさんの立派な考えに、筆者はただ感嘆するしかありませんでした。

 

マイホーム購入前には「実質的な返済比率の算出」が必須

家計を回していく観点から、ローン自体は必ずしも否定しません。

 

住宅ローンの返済比率は、通常“額面”の年収で審査されます。額面で計算するとたしかにAさんの返済比率は19.3%と家計の5分の1以下でしたが、手取りで計算し直すと29.0%と、家計のほぼ3分の1を占めます。ローンを組む際は、こうした「実際の返済比率」に注意が必要です。

 

金銭的なリスクを減らすためにも、クレジットカードを使った多額の買い物を減らすのはもちろんのこと、金額に関わらず、完済の目途を立ててからローンを組むことが大切です。

 

 

牧野 寿和

牧野FP事務所合同会社

代表社員

 

 

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※プライバシー保護の観点から、登場人物の情報を一部変更しています。

〈参考・出典〉
・厚生労働省「出産費用の見える化等について」(https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/001143706.pdf)

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