【現地メディアの見解】モンゴル経済は限界?政府の「巨額支出」の行く先…「国民に配布されたストーブ」が示す“財政の歪み”

【現地メディアの見解】モンゴル経済は限界?政府の「巨額支出」の行く先…「国民に配布されたストーブ」が示す“財政の歪み”
(※写真はイメージです/PIXTA)

本連載では、モンゴルの視点から見た国際ニュース、また同国社会の政治的・経済的ニュースを取り扱う現地モンゴル・ウランバートルのメディア『The UB Post』より翻訳・編集してお伝えする。

税金はどこへ? モンゴル政府の“停滞政策”

もちろん、どの国でも税金は徴収される。しかし、モンゴルとは違い、多くの国では税収が国民の生活向上や社会サービスの充実に使われている。通常、税率が引き上げられるのは、国民の所得が一定水準に達し、安定した生活が確保された後だ。しかし、モンゴルでは、国民が納めた税金が「国家予算」という巨大な“鍋”に放り込まれ、跡形もなく消えてしまう。しかも、その使われ方は、国の発展や国民のためではなく、むしろ成長を妨げるような事例が数多く報告されている。

 

この問題について、国会議員のN.ノムトイバヤル氏は次のように指摘する。

 

「税金や罰金、各種手数料に関する政策は、もはや限度を超えている。政府が進めているのは『発展政策』ではなく、むしろ『停滞政策』のようだ。企業や組織は次々に倒産し、若者たちは国外へと流出している。それも、正規の手続きを踏めないまま、不法就労に追い込まれるケースが後を絶たない。このままでは国の未来はない」

 

実際のところ、税金は国の発展よりも、権力者たちの利益のために使われているように見える。その典型例が、公務員の海外視察旅行への巨額支出だ。今年の国家予算では、海外派遣費に1,110億トゥグルグ(約50億円)が計上され、さらに家具や備品の購入費として2,680億トゥグルグ(約120億円)が割り当てられた。一方、首都の3万2,000世帯にストーブを配布するために使われた税金は、わずか280億トゥグルグ(約13億円)に過ぎない。

 

政府は「環境対策を重視する」と繰り返し主張しているが、その行動はしばしば矛盾している。本来取り組むべき持続可能な解決策ではなく、場当たり的な対策ばかりが優先され、根本的な問題解決には至っていない。このような税金の不適切な管理と、政策の一貫性のなさが、国民の生活をますます苦しめ、モンゴルの発展を阻んでいるのが現状だ。

 

【12/18(木) 『モンゴル不動産セミナー』開催】

坪単価70万円は東南アジアの半額!! 都心で600万円台から購入可能な新築マンション

次ページ国民が“権力者を養う”歪んだ構造

この記事は、GGOが提携するモンゴル・ウランバートルのメディア『The UB Post』が2025年2月3日に掲載した記事「Taxes favor authorities and burden citizens」を翻訳・編集したものです。

カインドネスシリーズを展開するハウスリンクホームの「資料請求」詳細はこちらです
川柳コンテストの詳細はコチラです アパート経営オンラインはこちらです。 富裕層のためのセミナー情報、詳細はこちらです 富裕層のための会員組織「カメハメハ倶楽部」の詳細はこちらです 不動産小口化商品の情報サイト「不動産小口化商品ナビ」はこちらです 特設サイト「社長・院長のためのDXナビ」はこちらです オリックス銀行が展開する不動産投資情報サイト「manabu不動産投資」はこちらです 一人でも多くの読者に学びの場を提供する情報サイト「話題の本.com」はこちらです THE GOLD ONLINEへの広告掲載について、詳細はこちらです

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録