年収も貯金も「金額」だけに焦点を合わせてはいけない
収入も貯金の額も多いほうがいい、とたいていの人が思っている。
収入がふえたら最新のが買える。好きなブランドの服や靴が買える。海外旅行にビジネスクラスで行ける、話題の高級レストランで食事ができる、素敵なマンションに住める。お金はどれだけあっても、邪魔にならないと思う(実際にはいろいろな、深刻なトラブルの原因になる)。
これまで、1500人を超える人たちのお金の相談を受けてきたけど、「年収や貯金が多いほど、人生の満足度や幸せ度が高い」とはいえないことがはっきりわかった。
・好きな仕事をして年収300万円の人生と、嫌いな仕事をして年収3000万円の人生と、あなたはどちらを選ぶ?
・好きな仕事をしている年収300万円の男と、嫌いな仕事をしている年収3000万円の男と、あなたは結婚相手にどちらを選ぶ?
・都心にある3億円のタワーマンションと、郊外の海の見える丘に建つ2000万円の中古の戸建てと、どちらに住みたい?
・今、自由に使えるお金が100万円あるのと、65歳で1億円あるのと、どちらがいい?
・65歳になったとき、貯金1000万円で親友が3人いるのと、資産10億円あって友達がいないのと、どちらがいい?
金額は、物事を測るための便宜的な物差しでしかない。
大切なのは、年収や貯金額で人の価値を測らない、自分の価値を測らないこと。育休をとって年収が減ったとき、自分や夫の価値が下がったと感じるの、変でしょ?
食うに困るというのでなければ、年収300万円も1000万円も3000万円も、貯金300万円も5000万円も2億円も、暮らしはそんなに変わらない。
大切なのは、自分がやりたいことを知っていること。それを実現する方法を見つけること。そしてそれを実行すること。お金はそのための手段のひとつ。
いかに稼ぐか、いかに使うか。いかに貯めるか、いかにふやすか。いかに寄付するか。そこにあなた自身が現れる。そこであなた自身がつくられる。金額だけに焦点を合わせないように気をつけよう。今も、これからも、ずっと一生。
中村 芳子
ファイナンシャル・プランナー
注目のセミナー情報
【国内不動産】4月26日(土)開催
【反響多数!第2回】確定申告後こそ見直し時!
リアルなシミュレーションが明かす、わずか5年で1,200万円のキャッシュを残す
「短期」減価償却不動産の節税戦略
【資産運用】5月10日(土)開催
金価格が上昇を続ける今がチャンス!
「地金型コイン」で始める至極のゴールド投資
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」
■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ
■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】
■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】