思ったよりもろかった「言葉の壁」…〈外国人介護人材〉の採用が現場にもたらす大きなメリット

思ったよりもろかった「言葉の壁」…〈外国人介護人材〉の採用が現場にもたらす大きなメリット
(※写真はイメージです/PIXTA)

実際に「外国人介護人材」を受け入れる場合、現場から不安の声が上がることもあるでしょう。職員とのコミュニケーションが上手くいかなかったり、利用者とトラブルになってしまうかも……と、心配事を挙げればキリがありません。では実際のところ、外国人スタッフは現場ではどのように働いているのでしょうか。本記事では、社団医療法人啓愛会の理事長である井筒岳氏の著書『グローバル循環型 外国人介護人材活用』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋・再編集して、外国人スタッフを採用するメリットについて、井筒氏の実体験を交えて解説します。

現場で活躍する外国人スタッフたち

私の経営する施設では、現在7人の外国人スタッフが働いています。実際にミャンマーから介護人材を受け入れてみると、現場で働きながらスムーズに業務を覚えていき、大きなトラブルもなくなじんでいきました。

 

明るくハキハキしていて礼儀正しいので、利用者や利用者の家族からの評判もよく、みんなから愛される存在になっています。

 

ミャンマーは宗教面での慣習の違いがほとんどなかったことも、スムーズに現場になじめる要因の一つだったと考えられます。ミャンマー人の多くは敬虔(けいけん)な仏教徒ですが、服装や食習慣に特別な決まりはありません。

 

さらには、現世で徳を積むことが大切だという仏教の教えが根付いており、困っているお年寄りに親身になって助ける介護の仕事はミャンマー人にとって人気の職種なのだそうです。

 

しかも、言葉の仕組みが似ており、日本語の習得がしやすいこともプラスの要因でした。ミャンマー語は日本語と同じように助詞を使って言葉をつないで文をつくりますし、語順も似ています。

 

文法の習得にかかる負担が少なく、語彙を覚えていくことでどんどん話せるようになっていきます。そのため、日本語をマスターするまでの苦労が比較的少ないのです。

 

私の施設で受け入れた外国人のなかには、母国の家族の看病が必要になるなどして帰国した人もいますが、日本になじんで在留資格を「技能実習」から在留資格「介護」に切り替えて働き続けている人もいます。

 

これまでには、実習生の親族が評判を聞いて新たに実習生として入ってくるということもありました。本人が働き続けてくれるだけでなく、身内が新たに働きに来てくれるということは、今の環境が本当に居心地よく、働きやすい証拠なのではないかと思います。

 

 

井筒 岳

社団医療法人啓愛会

理事長

 

※本連載は、井筒岳氏の著書『グローバル循環型 外国人介護人材活用』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋・再編集したものです。

グローバル循環型 外国人介護人材活用

グローバル循環型 外国人介護人材活用

井筒 岳

幻冬舎

世界の人材を日本へ、日本の介護を世界へ―― 日本の介護人材不足を救う外国人人材の育成と 外国の医療介護レベルを向上させる日本の介護ノウハウの伝授で好循環を生み出せ 超高齢社会に突入して久しく、介護を必要とす…

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