※画像はイメージです/PIXTA

2つの道路に面している土地は、利便性が高いとみなされるため土地の評価額が上がります。それに伴って相続税も高くなってしまうため注意が必要です。具体的な計算方法について相続専門税理士が解説します。

どっちが正面? どっちが裏面?

二方路線影響加算率による調整で気をつけなければならないのは、どちらの道路を正面路線にし、どちらの道路を裏面路線にするかという点です。

 

相続税の財産評価では、路線価が高いほうの道路を正面路線とします。実際にどちらを正面として土地を使っているかは考慮しません。

 

どちらを正面路線にするかの判断を間違えると、土地の評価額は異なる結果になり、相続税の金額を間違えることになってしまいます。

 

◆2つの道路の路線価を比較する

2つの道路の路線価を比較するときは、道路からの奥行に応じた奥行価格補正率で補正した後の路線価を比較します。

 

単純に路線価の高低だけではなく、奥行価格補正率まで考慮した路線価で正面を決めるという点に注意が必要です。

 

図表3の例では、2つの道路の路線価を比較した結果、路線価が高いほうの道路Bを正面路線とします。

 

道路A:路線価200,000円×奥行価格補正率1.00=200,000円(裏面路線)

 

道路B:路線価300,000円×奥行価格補正率1.00=300,000円(正面路線)

 

出所:相続税専門の税理士が監修する相続お役立ちサイト 税理士税理士法人チェスター 税理士が教える相続税の知識
[図表3]正面と裏面で道路に接している土地 出所:相続税専門の税理士が監修する相続お役立ちサイト 税理士が教える相続税の知識

 

一部だけが裏面に接している場合には加算率が減額調整される

図4の土地のように、一部だけが裏面路線に接している場合は、二方路線影響加算率の値を、図4のa+bの距離に占めるaの距離の割合で調整します。つまり、道路に接していない部分については、加算率が減額されることになります。

 

二方路線影響加算率の調整方法を算式で表わすと次のようになります。

 

出所:相続税専門の税理士が監修する相続お役立ちサイト 税理士税理士法人チェスター 税理士が教える相続税の知識
[図表4]二方路線影響加算率の調整方法 出所:相続税専門の税理士が監修する相続お役立ちサイト 税理士法人チェスター 税理士が教える相続税の知識

 

 
出所:相続税専門の税理士が監修する相続お役立ちサイト 税理士税理士法人チェスター 税理士が教える相続税の知識
[図表5]一部だけ裏面路線に接している場合 出所:相続税専門の税理士が監修する相続お役立ちサイト 税理士が教える相続税の知識

 

 

注目のセミナー情報

​​【税金】11月27日(水)開催
~来年の手取り収入を増やす方法~
「富裕層を熟知した税理士」が考案する
2025年に向けて今やるべき『節税』×『資産形成』

 

【海外不動産】11月27日(水)開催
10年間「年10%」の利回り保証
Wyndham最上位クラス「DOLCE」第一期募集開始!

次ページ具体例で計算してみよう! 図を使った二方路線影響加算率による調整方法

本連載は、税理士法人チェスターが運営する「税理士が教える相続税の知識」内の記事を転載・再編集したものです。

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録